今回は「力率」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
その対策として、本ブログでは記事中に登場する一部の用語(※よくある青字下線表示をしてある)をクリックすると、別途その用語についてまとめた記事へ移動させるような形式を取っています。
そのまとめ記事の一部が本記事となります。
その為、まとめてある内容は基本中の基本で、『おそらくこんな意味なんだろうな』と理解してもらうのを目的としています。
わかりやすくがモットーです。
なので、難しい言い回しは極力避けますし、形式ばった書き方だと拒否反応が起きる方もいそうなので言葉遣いもゆるゆるにしていきます。
用語の一覧は本ブログトップの「用語集」というボタンから閲覧できるので、他にも気になる用語があったらそこを覗いてみてください。
2.力率とは?
力率とは、交流回路において皮相電力(位相差を考慮せずに求めた電力)で有効電力(位相差を考慮して求めた電力)を割った値のことです。
つまり、交流回路において実際に消費される電力の割合を表しています。
直流回路の場合、常に電圧と電流のベクトルは同じ方向を向いているので、電力Pと電圧Vと電流Iの間にはP=VIという関係が成り立っています。
電圧と電流の向きが揃っていて初めて負荷で消費される電力が求められるのです。
なのですが、交流回路の場合、電圧に対して電流の位相が遅れたり進んだりすることがあるので、ベクトルがズレていることがあります。
仮に、位相がθズレていた場合、図1のようなベクトル図を描くわけです。

その為、仮に負荷にこのような電圧・電流がかかっていた場合、向きを揃えた分のみが実際に消費される電力だと言えます。
ここで、位相差を考慮せずにそのまま計算した電力VIが皮相電力、位相差を考慮した実際に消費される電力VIcosθが有効電力に当たります。
なので、実際に消費される電力の割合である力率は以下のようになります。
有効電力÷皮相電力=VIcosθ÷VI=cosθ
つまり、力率はcosθになります。
3.まとめ
力率とは、交流回路において皮相電力で有効電力を割った値のことです。
交流回路において実際に消費される電力の割合を表しています。
以上、「力率」についてでした。