今回は「ファイナンシャルプランナー(FP)とはそもそも何なのか」についてです。
1.ライフデザインとライフプランニング
FP(ファイナンシャルプランナー)とは何なのかを説明するには、まずはライフデザインとライフプランニングについて理解する必要があります。
冒頭で述べたように、『将来的にこうしたい!』という願望は誰しもあるでしょう。
結婚したい人もいれば、独身が良いという人もいます。
日本でずっと暮らしたい人もいれば、グローバルに生きたいという人もいます。
一軒家が欲しい人もいれば、一生賃貸の方が良いという人もいます。
質素で落ち着いた田舎暮らしを好む人もいれば、煌びやかな街中で遊びまわりたい人もいます。
人それぞれ好みがあるのだから、求めるモノが異なるのは当たり前のことです。
このように、個人の人生における価値観や生きがいのことをライフデザインと呼びます。
ライフ(人生)のデザイン(設計)なので、そのままの意味ですね。
では、以下のようなライフデザインを持つAさんとBさんがいたとします。

結婚はしなくていいや。
無理に他人に合わせて自分の好きなことにお金使えないとか時間の無駄。
株式投資と不動産投資でコツコツ稼いで、サイドFIREが目標かな。

結婚して専業主婦を希望。
夫の年収は最低800万円。
子供は最低2人。
もちろん庭付きの広い家も必要ね。
私立以外には通わせるつもりは無いし、塾にも行かせなきゃ!
Aさんが最近の若者に多い考え、BさんがSNSで表面化して結婚相談所に蔓延ると噂の化け物の例です。
このようなライフデザインに対して、実際にいつ頃何をするのかという生活設計(ライフプラン)をすることをライフプランニングと呼びます。
要するに、人生において何をしたいのかを漠然と考えるのがライフデザインで、具体的にいつ頃何をしたいのかまで考えるのがライフプランニングというわけです。
Bさんを例に挙げると、36歳で年収最低800万の男性と結婚して、子供を見据え37歳までに家を建てて、39歳くらいには第一子を産んで…といった具体に、何歳・何年後に何をするのかという生活設計をすることがライフプランニングというわけです。
こんな高望みでは本当にプランで終わるけどね。
2.FP(ファイナンシャルプランナー)とは?
さて、本題です。
先程出てきたAさんとBさんのライフデザインですが、それを叶えるためにかかる金額は全く異なりますよね。
一人で自分のためにだけお金を使いたいAさんと、子供や自分のためにお金をジャブジャブ使うことを考えているBさんでは、どう考えてもAさんの方がお金がかかりません。
なので、AさんとBさんのように事情の異なる1人1人に対して、それぞれのライフプランに合った資金計画を立てる必要があります。
このことを、ファイナンシャルプランニングと呼びます。
そのファイナンシャルプランニングの専門家がファイナンシャルプランナー、略してFPというわけです。
[finance]は[財政・経済]、[financial]は[金融]という意味になります。
英語の意味を知っていれば、自ずと金銭に関わるスペシャリストのことだとわかるようになっているんですね。
資金計画と言われてもイメージがわかないかもしれないので、ちょっと例を挙げますね。
最近はよく挙がる話題ですが、老後のための資金が足りるのか心配だという人が多いです。
そんな場合に、収入・現在の資産・負債・年金額などの情報を取り纏め、余裕を持ってライフプランを実現するにはどうすれば良いのかアドバイスしてくれる専門家がファイナンシャルプランナーだと思ってください。
ファイナンシャルプランナーは、もう少し支出を抑えた方が良いとか、不動産や株式投資などによる資金繰りの説明をしてくれたりだとかのアドバイスをしてくれます。
個人年金・確定申告・相続税・贈与税などについても詳しいです。
なので、一般人に関わるお金の話題を全体的に理解していることの証左がファイナンシャルプランナーという資格だという理解でも良いです。
そんな資格がファイナンシャルプランナーなので、業務に使わないとしても個人の生活に役立つ知識が満載で、とりあえずファイナンシャルプランナーの資格を取ってみようと考える人が多いという感じです。
私も個人で不動産投資と株式投資をしているので、知識の補完として勉強し出したという経緯があったりします。
3.FPの資格の種類
FPの資格は、国家資格のファイナンシャルプランニング技能検定3級/2級/1級と、日本FP協会認定資格であるAFP/CFPという種類があります。
FPを志している人はちゃんと理解した方が良いですが、大体知っていれば良いという方は、FP1級とCFPの認定合格者だと知識量の証明になっていて信頼できると思っておいてください。
FPを志している人は、本ブログのような無料媒体だけに頼らず、ちゃんと本も買って勉強しましょう。
3級くらいなら独学で普通に受かります。
合格基準が6割程度正解で良いってのはちょっとザル過ぎないですかね…。
ちなみに、私は下記のシリーズの本を持っています。
このシリーズは普通にわかりやすかったですが、そもそもこういった教科書で分かりづらい方が珍しいので、どんな本でも構わないとは思います。
ただ、問題集なんかも売っているのですが、3級程度なら別に問題集はいらないと個人的には思います。

以上、「ファイナンシャルプランナー(FP)とはそもそも何なのか」についてでした。