今回は、『原因』と『要因』の意味の違いについてです。
基本的に結論だけ見ておけば知りたいであろう内容は載っていると思います。
より詳しく、雑学として知っておきたい場合は以降の項にも目を通してみましょう。
1.結論
「原因」も「要因」も何かを引き起こすきっかけになるものですが、基本的に「原因」は1つ、「要因」は複数存在していて、「要因」の中に「原因」が含まれています。
また、「原因」は”悪い事”を引き起こした場合に用いますが、「要因」は”悪い事”だけでなく”良い事”を引き起こした場合にも用いることがあります。
そういう意味でも、「要因」の一部が「原因」と言えます。
2.辞書から考える
まずは「原因」の意味です。
[名](スル)ある物事や、ある状態・変化を引き起こすもとになること。また、その事柄。「失敗の原因をつきとめる」「不注意に原因する事故」「原因不明の病気」⇔結果。
引用:weblio辞書 デジタル大辞泉
事件や事故など何かが起きた時、その根底にある問題点を指すのが「原因」ということです。
『Aが発生したのはBのせいだ!』という明確な答えを指し示しているわけですね。
次は「要因」の意味です。
要因とは、物事を発生させることになった主要な原因のことである。成立要因と表現することもあるが、より強調して要因を表す時に使用される事が多い。ただし、要因自体に成立した理由が含まれるので意味は変わらない。要因の語は、ネガティブな使われ方をすることが多いが、ポジティブな事にも使える言葉である。要因は英語で因子を意味する factor と表現するのが一般的だが、factor だと堅すぎるという場合には理由を意味する reason を用いる場合もある。
引用:weblio辞書 実用日本語表現辞典
“主要な原因”とされていますね。
また混乱する表現しやがって…。
この時点で連想できるのは、要因の中に原因が含まれているという点だけですね。
ちなみに、色々調べてみると、原因は複数の要因で構成されているという説明をよく見かけます。
素直に受け取ると複数あるはずの要因が1つしかないはずの原因で構成されて…『アレ?矛盾してね??』となってもおかしくないかと思います。
私も調べることで逆に混乱しました。
解釈は次の項でしていきます。
3.実際の使用ケースから考える
「要因」は主要な「原因」なので、「要因」の中に「原因」があると言えます。
ですが、一つの「原因」は複数の「要因」が集まって形成されている場合がありますので、その覚え方をすると卵が先か鶏が先かみたいにループして混乱します。
なので、まずは例を用いて『考えるな、感じろ!』の精神でイメージした方がわかりやすいかと思います。
待ち合わせに遅刻したから怒られたというシチュエーションを例に考えてみます。
まず、怒られた「原因」は「遅刻した」からです。
では、なぜ遅刻したのかを考えると、「準備に時間がかかった」・「アラームを設定し忘れた」・「夜更かしした」・「予定をそもそも忘れていた」などが挙げられます。
これらが遅刻するに至った主な「原因」、つまり「要因」です。
その中でも予定を忘れていたことが一番問題だと考えた場合、「遅刻した」原因は「予定をそもそも忘れていた」ことになります。
ということは、「予定をそもそも忘れていた」ことは「要因」の一つである且つ「原因」ということになります。
つまり、主要な原因(要因)は複数あるけど本質的な原因は基本一つしかないということです。
「要因」は複数あって、その最たるものが「原因」として扱われるというイメージが実用的ですかね?
「要因」の意味が「主要な原因」とかいう書き方をされてるから混乱しますが、結局言いたいことはこれだけです。
「原因」を構成する「要因」があるせいで本当にややこしいですが、難しく考えないようにしましょう。
たくさんある「要因」の中に「原因」があるのです。
そもそも、怒られた原因を「遅刻した」に設定していますが、この時点で他の要因もあるかもしれませんしね。
最後にもう一度言いますが、ここまで説明した内容は色々調べた上で『多分こうだろう』と私が考えた内容なので、参考程度に留めてくださいね?
調べてみるとわかりますが、結論が無かったり、おそらくコピペしただけだから内容が矛盾しているサイトが多数あって結構カオスなんですよ。
間違えるにしても内容を一貫しよう!
以上、『原因』と『要因』の意味の違いについてでした。