【言葉の意味の違い】 『制作』と『製作』の違いをわかりやすく解説!

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普段何気なく使っている言葉でも、よく考えると本当に正しい使い方ができているのか疑問に思うことはありませんか?
私はたまにあるので、辞書で調べて意味を噛み砕いてまとめたのが本記事です。
調査して考えた結果『多分こうだろう』という結論を載せていきますので、参考程度に留めていただけると幸いです。

今回は、『制作』と『製作』の意味の違いについてです。
基本的に結論だけ見ておけば知りたいであろう内容は載っていると思います。
より詳しく、雑学として知っておきたい場合は以降の項にも目を通してみましょう。

1.結論

「制作」は芸術品を作ること「製作」は道具や機械を使用して商品(芸術品を含む)を作ることを指しています。

アニメを例に挙げると、作画担当はアニメ制作をしていて、アニメという一つの商品・芸術品を作ることをアニメ製作と呼びます。
イメージとしては、創作活動が制作、商業活動が製作です。

2.辞書から考える

まずは「制作」の意味です。

[名](スル)芸術作品などを作ること。「肖像画を制作する」「番組の制作スタッフ」

引用:weblio国語辞典 デジタル大辞泉

「制作」だと作る対象が“芸術作品”になっていますね。
他の辞書でも、詩歌・絵画・彫刻・映画・演劇などを作るとされています。
実際に芸術作品を作ること自体を指しているようです。

次は「製作」の意味です。

[名](スル)
1 道具や機械などを使って品物を作ること。「家具を製作する」
2 映画・演劇・テレビ番組などを作ること。プロデュース。制作。「記録映画を製作する」

引用:weblio国語辞典 デジタル大辞泉

「製作」だと作る対象が特に定められておらず、「制作」同様に映画や演劇を作る場合にも用いられるようです
では、「製作」の中に「制作」が含まれるのかと言うとそういうわけでも無さそうです。
注目すべきは「作品」ではなく「品物」という言い方に変わっている点です。

「作品」というとどんな想像をしますか?
自分で絵を描いたり歌を作ったり…創作品をイメージするのではないでしょうか?
つまり、注力しているのは作品を作ることなんですね

それに対して「品物」というとどうでしょうか?
店頭に並べられているイメージではありませんか?
つまり、商業利用目的で作るんですね

なので、「制作」は“作品”を作るのに対し、「製作」は“商品”を作るというイメージが適切かと思います。
実際辞書にそう書かれているわけではないので、想像の域を出ないですけどね。

3.実際の使用ケースから考える

最初の結論でアニメを例に「制作」と「製作」の違いを挙げました。
他にもいくつか例を挙げますね。

例1:曲

曲を作るのは「制作」です。
作詞・作曲はアーティストの方々が創作していますからね。

こうしてできた曲を売る為にCDを作りました。
このCDは商業目的で機械を使って作っているので「製作」になります。

例2:本

本は著者の芸術品でもあるのですが、あくまで芸術なのは中身の文章です。
文章の構想を練る部分は「制作」と言えるかもしれませんが、本自体は製本と言われるように機械で何千部・何万部と刷るものなので、「製作」扱いになります。

例3:服

本と同じ理論なら「製作」になるように感じますが、服って手作りな場合がありますよね?
その為、機械で量産された服は「製作」、ハンドメイドの服は「制作」したことになります。
ただ、商品として店頭に並ぶとどちらも「製品」になります。
「制品」じゃないんですよね。

以上、『制作』と『製作』の意味の違いについてでした。