【交流回路の基本】 R-L-C直列回路のポイント ~インピーダンスの三角形を描こう!~

電気電子

電気電子系は難しいイメージを持たれがちですが、基本から順番に抑えていけばそれほど難しくはありません。
どんな分野にも言えることですが、最初はよくわからないものですから。
本記事では、電気初心者の方でもわかりやすいように、順を追って説明していきます。
じっくり学んでいきましょう!

今回は、「R-L-C直列回路のポイント」についての説明です。

1.ポイント

R-L-C直列回路のポイント

抵抗R、誘導性リアクタンスXL、容量性リアクタンスXCで直角三角形を作ると、斜辺がインピーダンスになる。

抵抗R、誘導性リアクタンスXL、容量性リアクタンスXCが直列接続されている場合、この3要素で直角三角形を作ると斜辺がインピーダンスになります
実際にどう考えるのか、R-L直列回路R-C直列回路R-L-C直列回路の3パターンを用いて説明していきます。

2.R-L直列回路

抵抗Rと誘導性リアクタンスXLを直列接続した場合、図1のようなインピーダンスの直角三角形が描けます。

図1

抵抗Rを基準とした時、誘導性リアクタンスXL上向きに描きます

インピーダンスZの大きさと、ZとRのなす角θは以下のように表せます。

この角度θをインピーダンス角と呼びます。

電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が遅れます

3.R-C直列回路

抵抗Rと容量性リアクタンスXCを直列接続した場合、図2のようなインピーダンスの直角三角形が描けます。

図2

抵抗Rを基準とした時、容量性リアクタンスXC下向きに描きます

インピーダンスZの大きさと、ZとRのなす角θは以下のように表せます。

電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が進みます

4.R-L-C直列回路

抵抗R、誘導性リアクタンスXL、容量性リアクタンスXCを直列接続した場合、図3のようなインピーダンスの直角三角形が描けます。
※ XL>XCの場合を例としています。

図3

抵抗Rを基準とした時、誘導性リアクタンスXL上向き、容量性リアクタンスXC下向きに描き、両方の成分が存在する場合は互いに打ち消し合います

インピーダンスZの大きさと、ZとRのなす角θは以下のように表せます。

XL>XCの時は電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が遅れ、XL<XCの時は電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が進みます

以上、「R-L-C直列回路のポイント」についての説明でした。


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