ベルマークとは何なのか?意味や仕組みや欠点についてわかりやすく解説!

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小学校に通っていたころ、『家にベルマークがある場合は持ってきてください』と言われたことがありませんか?
私はそれで母に貰ったベルマークをなんとなく提出していましたが、以下のような疑問が芽生えた人は少なくないのではないでしょうか?

  • 何のために集めているの?
  • そもそもベルマークって何?

今回は、そんなベルマークの意味や仕組みについて、わかりやすくまとめていこうと思います。

1.ベルマークとは?ベルマーク運動とは?

ベルマークとは、ベルマーク運動と呼ばれる活動に関するシンボルマークのことです。

ベルマーク運動とは、「自分たちの学校づくり」及び「お友達への教育援助」を目的に掲げた運動のことです

よく、「今こうしている時にも、世界のどこかでまともな教育を受けれない子供たちが居ます」と言った募金を促す呼びかけや広告がありますよね?
そんな支援方針を補助するための運動の一部がベルマーク運動というわけです。

昭和35年(1960年)に文部科学省の許可を得て「教育設備助成会(現:ベルマーク教育助成財団)」が設立され、そこからベルマーク運動が始まりました。
ベルマーク教育助成財団のHPは下記リンクから閲覧可能です。

ベルマーク教育助成財団

ベルマークは、お菓子や調味料の包装・ペットボトルのパッケージなどに印刷されています。
名称通り、ベル🔔のマークが目印です。
ベルである理由は、「国内外のお友達に“愛の鐘”を鳴り響かせよう」という助け合いイメージによるものです。

ベルマークの近くには点数が書かれていて、この点数1点につき1円に換算されます。
点数は、製品の種類やその値段によって変化します。

このベルマークを集めてベルマーク教育助成財団に送ることで、「ベルマーク預金」という形で積み立てられます。
この積立金を使って、学校の備品・教育に必要なモノなどと交換することが可能なのです。

交換できる備品は、以下のようなものがあります。

  • 楽器
  • ピアノ
  • 黒板消しクリーナー
  • 書籍類
  • コピー機
  • 扇風機
  • 屋内外遊具
  • ボール類

これが「自分たちの学校づくり」に関連する活動ですね。

そして、この交換額の10%が自動的にベルマーク教育助成財団に寄付され、ベルマーク教育助成財団を通じて僻地の学校・特別支援学校・被災した学校などの教育支援に使われます
こちらが「お友達への教育援助」に当たる活動です。

こうして自分たちの学校の環境を整えつつ、どこかの教育環境に恵まれない子供たちの支援もできる活動がベルマーク運動というわけです。
要するに、集めれば学校・教育に関するボランティアができる仕組みがベルマークというものだとイメージしてくれればOKです。

2.ベルマークは誰でも交換できるわけではない

教育支援のボランティアみたいになるなら自分もやってみようかと思う方もいるかもしれませんが、ある意味それは不可能です。
ベルマーク運動は、個人が参加できる運動ではなく、学校のPTAなどの団体が参加できる運動だからです
だから学校でベルマークを集めていたんですよ。
学校の備品の交換は「自分たちの学校づくり」のために使用されるので、学校主導で行うのは当然ですからね。

具体的には、以下のような団体・組織がベルマーク運動に参加できます。

  • 保育園
  • 幼稚園
  • 小学校
  • 中学校
  • 高等学校
  • 特別支援学校
  • 大学

その為、集めたベルマークを個人が有効活用したいと考えた場合は、これらの最寄の団体・組織に寄付する形での運用となります。

3.協賛会社と協力会社

ベルマークは、付いている製品と付いていない製品がありますよね?
理由は単純で、ベルマークが付いているのはベルマーク運動の趣旨に賛同した会社だけだからです
この会社のことを協賛会社と呼びます。
ベルマーク運動に賛同して協力してくれている会社というところですかね?

協賛会社としては大手企業も数多く参加しているので、結構な種類の製品にベルマークは付いています。
あまり見覚えが無いという方は、見逃しているだけです。
まあ、意識して集めようとしなければ普通は包装なんてさっさと捨てますから、気付かないのも無理はないんですけどね。

協賛企業の一覧はベルマーク教育助成財団のHPにまとめられているので、気になる方は以下のリンク先を参照してください。

協賛会社 - 会社一覧 | ベルマーク教育助成財団

意外ですが、ヤマハの楽器類なんかにもベルマークが付いていたりします。

これらの企業が協賛会社として自社製品にベルマークを付けて販売しているので、私たち消費者はその製品を購入してベルマークを貯め、ベルマーク預金を積み立てます。
この積み立てたベルマーク預金と学校での教育に必要な備品などを交換してくれる会社のことを協力会社と呼びます。

協力会社は、ベルマーク預金に応じた金額を協賛会社からベルマーク教育助成財団を通じて振り込まれることで、製品を消費者に供給します。
そして、協力会社は製品の購入代金の10%をベルマーク教育助成財団に寄付するわけです。
こうしてベルマーク運動が成り立っているのです。

ちなみに、協賛会社はベルマーク1点につき1.275円を負担しています。
1点のベルマークがお菓子の包装に付いていたのなら、そのお菓子を売っている会社が1.275円負担してくれているのです。
この内、1円分がベルマーク預金になり、残りの0.275円がPTAなどの運営費として利用されます。

4.ベルマークの交換手順

ベルマークを送れば結果的に学校の備品などと交換できるわけですが、ただ適当に送れば良いわけではありません。
しっかりとした手順が存在します。

PTAに参加でもしない限りは自分でやることはありませんが、一応知識として知っておくと良いかもしれません。

①ベルマークを集める。

まずは、色んな製品に付いているベルマークを各家庭で切り取って集めることから始めます。
ベルマークには点線が表示されているのでしっかりとそこに沿って切り取った方が良いと思うかもしれませんが、実は別にそんなルールはありません。
小さいベルマークを大きめに切り取ったところで、誰かが点線に沿って綺麗に切り取るわけではありません。
ベルマークの点数とベルマーク番号(※会社ごとに割り振られた番号。協賛会社一覧に載っています。)だけわかれば問題無いのです。

この集めたベルマークを学校などで回収します。
ここまでなら一般人も参加可能です。

②ベルマークを送る準備をする。

ベルマークは、協賛会社はごとに分けて管理袋に入れて送る必要があります。
なので、色んな会社のベルマークが混ざっていてはいけないのです。
その為、学校でベルマークを集めた場合、PTAなどがベルマークの仕分け作業を行うことになります
もし余裕があったら、予め会社ごとにベルマークを仕分けしてあげましょう。

また、管理袋とは別に送り状も必要になります。
この送り状には、どの会社のベルマークを何ポイント分用意したのかという集計結果を記入します。
なので、管理袋の中に送り状を入れないように注意しましょう。

後は、管理袋と送り状をベルマーク教育助成財団に送るだけです。
この辺りの細かいルールも知りたい場合は、以下のリンク先を参照してください。

【ベルマークへようこそ!】 整理袋と送り状

③通知を確認する。

送付したベルマークに応じて、確定点数を知らせる通知書が届きます。
厳密には、検収済み送り状とベルマーク預金の通知書が届きます。
内容を確認しましょう。

④希望する製品と交換する。

学校に必要なものの交換点数を通知書に記載されたベルマーク預金の確定点数が上回ったら、ベルマーク預金と製品の交換ができます。
協力会社別に製品とその価格が記された「お買い物ガイド」があるので、希望の製品を選びましょう。

お買いものガイド | ベルマーク教育助成財団

ちなみに、年2回、ベルマーク教育助成財団から「お買い物ガイド」は送られてきます。

また、「お買い物ガイド」に掲載されていない商品でも、協力会社が取り扱っている製品ならベルマーク預金と交換が可能です。
どうしても欲しい製品があったのなら、協力会社に直接問い合わせてみるのも手です。

5.個人的なベルマークへの考え

ベルマークの仕組みについて解説しましたので、個人的な考えを最後に述べておきますね。

無駄だなぁ、と。

やっていることをまとめると、ベルマーク運動に賛同している協賛会社が1点につき1.275円を負担してベルマークを包装に印刷し、それを集めて学校の備品と交換したり教育支援に使われるということになります。
この活動理念については立派で好ましいのですが、この仕組みが成り立つのはベルマークの仕組みを一般人がみんな理解している場合に限ります。

理解していると思いますか?

そして、理解していないとどうなるか…わかりますよね?
ベルマークが付いている包装が捨てられるんですよ。

仮に知っていたとしても、たかだか1点(1円)のためにハサミで切り取るという労力をかけたくないという人もいるでしょう。

個人的には、お菓子の包装なんかだと単純に汚いから保管しようと思えない点もネックです。
油でギトギトになった包装片を保管したいと思いますか?

また、子供がいない人はわざわざベルマークを貯めて最寄りの学校などに持っていくとも思えません。
ベルマーク教育助成財団に直接送って援助先を割り振ってもらうことも可能ですが、それこそ知っている人はほぼいないでしょう。

なので、結果的に協賛会社が無駄に金をかけ、消費者が無駄に金を捨てている状況を作っているだけにしか思えないんですよね。
こんなことをするくらいなら、協賛会社がベルマークにかけている金を直接募金した方が、無駄なく会社のイメージアップにも繋がるんじゃないですかね?
どうしても学校で備品が必要なら、ベルマークではなく普通に募金を呼びかけても良いですし。
『ベルマークを集めて持ってきてください』よりも、『現金を寄付してください』の方がわかりやすいでしょう?

他にも、ベルマーク運動の活動のために、PTAなどの運営費に0.275円分持ってかれる点も手間と金の無駄ですね。

少し考えるだけで、運用に関するデメリットがこれだけ出てくるんですよ。

ベルマーク教育助成財団が募金集計とその使い道の優先順位の決定をし、協賛会社・協力会社がベルマーク教育助成財団へ募金で支援し、各学校が一般人への募金の呼びかけとベルマーク教育助成財団へ必要な備品の申請をする…これで充分では?

個人的な意見でした。