ジェネリック医薬品を奨められるワケとは?メリット・デメリットと併せて解説!

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いつ頃からかわかりませんが、処方箋をもらいに行くと『ジェネリック医薬品でもよろしいでしょうか?』と聞かれるようになっています。
日本人としての性なのか、『はい、大丈夫です』と適当に答えてしまう方が多そうですが、そもそもジェネリック医薬品って何なのでしょうか?

今回はそんな疑問を解消していこうと思います。

1.ジェネリック医薬品とは?

ジェネリックは英語の綴りに直すと[generic]です。
意味は、[一般的な・商標無しの・ブランドに囚われない]です。
…なんか不穏ですね。

ジェネリック単体の意味は不穏ですが、ジェネリック医薬品は厚生労働省の認可を得て製造販売されている医薬品で、新薬と同等の効果があるとされています
規格試験・安定性試験・生物学的同等性試験などの試験をしっかり行った上で厚生労働省が承認しているので、品質に対する心配はないです。

新薬と言われても薬の製造のプロセスを知らないとイマイチ何言っているのかわからないと思うので、説明をしていきます。

何かしらの新型の病状があったとして、それに対する薬を開発しているとします。
医薬品以外にも関わってくる話ですが、初期段階では何が正しいのか全く不明瞭な状態からスタートするので、要因として考えられるものを虱潰しにしていく必要があります。
ということは検証の回数も自ずと増えるわけで、検証にかかる費用は莫大なものとなります
その莫大な費用を対価に開発されるのが新薬です。
それまで存在しなかった全く新しい薬効成分を持つ薬を開発するわけなので、当然ですが特許を取得します。
必死に開発したんですから当然独占販売したいですもんね。

この特許期間が切れるタイミングを見計らって登場してくるのがジェネリック医薬品です
このジェネリック医薬品を開発しているのは特許を取得したメーカとは別のメーカです。

つまり、イメージ的には“流行の発端を見て後から乗っかってきた第三者が開発したモノ”がジェネリック医薬品なわけです。
※ ただし、品質はしっかりしています。

後発のメーカには先発の特許を取得したメーカが製作した医薬品という見本があるわけですので、開発費をグッと抑えることが可能です。
開発費がかからないということは価格も比較的抑えることができるので、薬局ではジェネリック医薬品をすすめてくるわけです。
同じ効果がある薬なら安い方が一般人にとっては良いですからね。

2.メリットとデメリット

ジェネリック医薬品のメリットとデメリットについて考えていきます。

まずはメリットからです。
メリットとしては以下のようなものが考えられます。

  • 新薬と比較して低価格。
  • 新薬を参考に改良されている。

安くなる理由は先程説明しましたね。
新薬に比べて開発費が安く済むからです。

また、後発であるがゆえに新薬の時にデメリットだと感じた部分を改良されています
例えば、苦すぎて子供が飲むのを嫌がる場合は味を調えてあるとか、一粒が大きくて子供や高齢者が飲みにくいから小さくしてあるとかそんな試みです。
新薬の場合は効果以外は二の次ですが、後発の場合は効果以外の箇所にも時間をかけて力を入れることができますからね。

次はデメリットについてです。
デメリットとしては以下のようなものが考えられます。

  • 副作用は新薬と変わらない。
  • 厳密には新薬と全く同じ効果とは限らない。

新薬とジェネリック医薬品の有効成分は全く同じものを同じだけ使用しています
あくまで他の添加物を変更して味やら性質を変更している感じです。
その添加物も安全性の確認されたもののみ使用しています。
つまり何が言えるのかというと、有効成分による副作用はどうしても出るんですよね
副作用を無くすために有効成分を減らしたら元も子もないですから。
ジェネリック医薬品のデメリットというとちょっと違いますが、改良されているからといって副作用が無くなっていると勘違いはしないように注意しましょう。

特許が切れてからジェネリック医薬品が登場してくるわけですが、特許と言っても様々な種類があります。
有効成分物質に対する特許もありますし、製法に関する特許もあります。
その為、場合によっては有効成分物質に対する特許は切れているけど製法に関する特許はまだ切れていないという可能性もあります

薬の形状は錠剤だったりカプセルだったり粉末だったりするわけですが、あれはしっかりと意味のある形状だということは知っていますよね?
溶けるタイミングと効能は計算されたものなので、錠剤やカプセルを噛み砕いてしまうとその薬の意味がなくなってしまいます。
この関係は新薬とジェネリック医薬品にも当てはまります。
仮に新薬の効能が製法によるところが大きかった場合、有効成分だけ同じにしても同じ効能を得られるとは限らないのです
なので、新薬と同じ効能と謳っていても効能に誤差は生じます。
一番最初の説明で「新薬と同等の効果があるとされていますと書いたのはこういう意図です。

まあ、それでも充分に試験を行った上で市場に出てきているので、私達一般人が気にする必要はないとは思いますけどね。

ジェネリック医薬品のメリットとデメリットはこんな感じです。
ほぼデメリットは無いと思っていいですね。

3.ジェネリック医薬品をすすめられるワケ

薬を消費する側のメリットは充分に理解してもらえたかと思います。
では、ジェネリック医薬品を国側が推進してくる理由は何でしょう?

この答えは単純です。
医療負担額の問題です。

保険に加入していると、医療機関で診療した際の医療費は全額ではなく一部負担になりますよね?
半分以上は健康保険組合や市区町村が負担するようになっている保険ですが、この医療費がバカになりません。
だから『医療費を削減するために安いジェネリック医薬品にしてね』と言ってるわけです。

ジェネリック医薬品についての説明は以上です。

ジェネリック医薬品が安全なのか不安になる最大の理由は『なんか安いから』だと思います。
なので、ジェネリック医薬品が安い理由は”参考にするものがあるから開発費がかからないから”ということだけでも覚えておきましょう