【基礎から学ぶコイル】 コイルとは? ~電流変化を妨げる天邪鬼な部品~

電気電子

私たちの身の周りには、回転運動をする装置が存在しますよね?
パッと思い付くのは、換気扇や扇風機辺りでしょうか。
これらの装置にはモータという機械が組み込まれていて、大体のモータは“電磁力”という力を発生させることによって駆動しています。
本記事では、この電磁力を引き起こしている部品である“コイル”というものについて、基本からわかりやすくまとめていこうと思います。

電気の仕事をしていると様々な部品を用いる機会が出てきます。
コイル・コンデンサ・IC・コンバータ・パワーサプライなどなど…名前は聞いたことあるけどイマイチ何なのか理解していないものもあるのではないでしょうか?
この記事では、そんな部品について基本からわかりやすく解説していけたらと思っています。
機械部品に関する記事も混ざってたりしますが、深く考えないでください。

分類するのが面倒だっただけです。

今回は、「コイル」についての説明です。

1.ポイント

コイルの特徴

① 電流の変化を妨げて、ノイズを吸収する。

直流電流は妨げないが、交流電流は妨げる。

③ 交流電圧を変換できる。

2.コイルとは?インダクタとは?

コイルとは、電流を流すと磁気エネルギーを蓄えることができる電子部品です。
インダクタとも呼ばれます。
『磁気エネルギー?』という疑問は今は閉まっておいてください。
用語がいっぱい出てきてしまうので、今後の記事で順序を追って説明していきます。

コイルと言われてイメージするのは、“なんか導線をグルグル巻きつけたもの”かと思います。
そのコイルで合っています。

図記号はコイルを見立てて以下のような形状で表されます。

図1

山の数はしっかり4個と決まっているので、そこは間違えないように注意しましょう。

3.コイルの特徴

コイルの特徴は以下の3点です。

① 電流の変化を妨げて、ノイズを吸収する。

コイルには天邪鬼な性質があって、電流を流すとその流れを妨げる向きに電流を流してきます
電流を多く流そうとすると電流を打ち消そうとしてきて、電流を少なくしようとすると電流を維持するように動くわけです。

一見はた迷惑な機能に思えますが、この機能は言い換えると“現状を維持しようとする”になります。
その為、ノイズが入ってきた場合もその電流変化を妨げようとするので、結果的にノイズを吸収してくれるのです。

直流電流は妨げないが、交流電流は妨げる。

①の内容に関わってくるのですが、コイルは電流の変化を妨げようとします。
なので、そもそも変化しない直流電流は素通りします
逆に、常に変化している交流電流はガッツリ妨げられるのです。

③ 交流電圧を変換できる。

2つのコイルを隣り合わせて巻数を弄ることで、電圧を上げたり下げたりと変換することができます。
変圧器とか変電所って聞いたことがありませんか?
アレはコイルを用いているんです。

4.コイルの構造

コイルはその構造によって分類されます。
構造は以下の3タイプがあります。

・巻線タイプ
・積層タイプ
・フィルムタイプ

軽く補足説明をします。

巻線タイプ

コアにあたる物質に導線を螺旋状に巻き付けたタイプ。
一般的にコイルと言われてイメージするのがこれ。
螺旋状に巻き付けることによって導線の断面積が増え、巻線の直流抵抗(銅損)が低くなる。

積層タイプ

フェライトやセラミックを薄いシート上にしたものにコイルパターン(※ 1巻きもしていない)を印刷して交互に積層したタイプ。
いくつも積層することでコイルのような性質を持たせている。
小型化のために導線を巻くという発想を捨てた。

フィルムタイプ

蒸着技術などを利用して積層タイプよりもより薄く形成したタイプ。
薄膜タイプとも呼ぶ。
超小型。

以上、「コイル」についての説明でした。


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