【基礎から学ぶダイオード】 理想ダイオードの特性とダイオードの近似回路

電気電子
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ダイオードは電流を決められた方向にのみ流すことができる部品です。
なのですが、回路図を眺めていると電流の流れに対して逆方向に接続していることもあります。
ダイオードの基本部分しか知らない場合、この辺りで結構な疑問符が浮かぶと思うんですよね。
ということで、ダイオードの動作原理や種類などを1からわかりやすくまとめてみたのが本記事となります。

今回は、「理想ダイオードの特性とダイオードの近似回路」についての説明です。

1.理想ダイオードとは?

教科書や参考書に載っている練習問題に、「電圧源の内部抵抗を無視する」といった記述を見かけることがありませんか?
理想的な電圧源として考えないと練習問題がややこしくなって理解に苦しみますから当然と言えば当然のことなんですけどね。

ダイオードに関しても理想的な動作があります

図1

「ダイオードの動作原理」の説明で図1左のような特性について説明しました。
ダイオードは順方向に電流を流しやすく、逆方向に電流を流さない(※ ただし、ある電圧値を超えると急激に流れ出す)という関係です

それに対し、理想ダイオードは図1右のような特性になります。

順方向の電圧降下(通常0.7V程度)が0Vになり、逆方向にいくら電圧を印加しても電流は一切流れなくなると考えるのが理想ダイオードです
単純に、ダイオードに順方向電圧がかかった時は回路がONになり、逆方向電圧がかかった時は回路がOFFになる抵抗値0Ωのスイッチみたいに考えるということです。
抵抗も損失も無いので理想的と言えますね。

普通のダイオードなら順方向電圧がかからない限りダイオードに電流が流れることは無いのですが、理想ダイオードでは正しい方向に電圧がかかったらその時点で電流を流すように考えるのです。

2.近似ダイオードと理想ダイオードの考え方

では、普通のダイオードと理想ダイオードの考え方の違いについて触れていきます。

図2のように直流電源にダイオードと抵抗が接続されただけの単純な回路があったとします。

図2

普通のダイオードの場合、内部抵抗と直流電源とスイッチが直列に接続された回路に近似して考えます
近似ダイオードという記載があったらこの構成のことを指しています。

この近似回路の意味合いは、“EDより大きな電圧が掛かった場合にのみスイッチSがONになる”です。
ここで言うEDは順方向の電圧降下分なので、大体0.7Vとされています。
つまり、“大体0.7V(順方向の電圧降下値)より大きな電圧をかければ導通する”のが近似ダイオードだとイメージしましょう

なので、ダイオードの内部抵抗を無視した場合、図2で抵抗にかかる電圧は電源電圧から0.7V低下して4.3Vになります。
ダイオードを介すと電圧降下(-ED)が発生することを忘れないように注意しましょう。

図2のダイオードが理想ダイオードであると考えた場合、順方向の電圧降下が0Vになります。
その為、理想ダイオードの前後で電圧に変化はありません
なので、5kΩ抵抗にかかる電圧は電源電圧と同じ5Vとなります。

練習問題を解く際は近似ダイオード理想ダイオードかで計算結果が変わるので、間違えないように注意しましょうね。

3.理想ダイオード回路の再現方法

理想は理想でしかないわけですが、オペアンプを使用することにより限りなく理想的なダイオードを作ることは可能なようです。
今考えても混乱するだけなので、現状は“そういうものがある”という記憶を頭の片隅にでも置いといてください。
オペアンプについてまとめる時に説明し出すと思います。

以上、「理想ダイオードの特性とダイオードの近似回路」についての説明でした。