【基礎から学ぶ光電素子】 LEDとは? ~順方向電圧を印加すると発光するダイオード~

電気電子
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私たちの身の周りには、電気エネルギーと光エネルギーとの間で変換が可能な部品が存在します。
有名なものとしてはLED…発光ダイオードが挙げられます。
最近では電球型のLEDなんかも市販品として普及しているので、一般人でも手に取る機会は増えているかと思います。
そんなLEDですが、分類としては“光電素子”というものになります。
光電素子には様々な種類が存在しますので、その構造や動作などについてわかりやすくまとめていこうと思います。

今回は、「LED」についての説明です。

1.LEDとは?

pn接合ダイオードに順方向電圧を印加すると発光するダイオードのことを発光ダイオード、通称LED[Light Emitting Diode(直訳で光を放っているダイオード)]と呼びます。
英語翻訳すると[光を放っているダイオード]になりますので、そのままの意味となっています。

LED登場時は赤色や緑色などの光は作れましたが白色を作ることができませんでした。
その為、電球や蛍光灯のような照明器具の代わりになることはなく、あまり実用的ではありませんでした。

ですが、1993年に青色LEDが実用化、1996年に青色LEDに黄色蛍光体を組み合わせることで白色LEDが完成しました。
それを機にLEDは市場に出回るようになり、今となっては普通に照明器具に使われるようになりました。

ちなみに、白色光の作り方やそもそもなぜ白色に見えるのかは別途まとめてありますので、気になる方は以下の記事をご覧ください。

2.LEDの回路記号

LEDの回路記号(図記号)は以下の通りです。
参考としてフォトダイオードの回路記号も記載します。

図1

矢印が光の向きになっているので、光を照射するLEDの場合は図1左のようになっているわけです。
フォトダイオードの場合、矢印の向きが逆になります。

3.LEDの構造と原理

LEDの原理の説明に当たりダイオードの構造と原理を知っておく必要があるので、ダイオードについてあまり詳しくない方は先に以下の記事に目を通してください。

最初に述べたように、LEDはpn接合ダイオードです

p型半導体とn型半導体の接合部付近では電子と正孔が結合する為、キャリアの存在しない空乏層ができています。
pn接合ダイオードに順方向電圧を印加すると、回路内をキャリアが循環します。
その時、空乏層があった接合部付近では電子と正孔が結合するのですが、結合すると電子と正孔が元々保持していたエネルギーよりもエネルギー量が減ります
この結合時の余剰エネルギーを光エネルギーに変換して放出しているのがLEDです。

4.LEDの特徴

LEDの特徴は以下のようなものがあります。

①比較的寿命が長い。
物理的接触があるわけでもないので、寿命が短くなるような要素が無いです。

②高効率・省エネ。
電気エネルギーを光エネルギーに直接変換しているので、損失が少なく、変換効率が良好です。
白熱電球の1/6~1/10の電力で同等の明るさを得られると言われています。

③省スペース化。
ミリサイズのチップの大きさになったLEDもあります。

④低温環境下でも使用可能。
低温環境下でも発光効率が変わらないので、環境に左右されずに安定した使用が可能です。

⑤赤外線・紫外線をあまり含まない。
紫外線や赤外線は対象にダメージを与えるので、その含有量が少ないということは単純にそのダメージを抑えることができます。

⑥環境に配慮している。
水銀や鉛などの環境負荷物質を使用していない。

⑦コストが高い。
色々と優れている分、他の発光物に比べて若干コストがかかります。

⑧交換が難しい。
電球の場合は電球部分のみ交換すれば良かったのですが、LEDの場合電源と一体化しているので容易に交換ができないです。
それでも電球型LEDなどの登場により使い勝手は良くなってきています。

5.LEDの種類

LEDはリードタイプのものと表面実装タイプ(チップ型)のものがあります
リードタイプと表面実装タイプについては以下の記事にまとめてあるので、概要はそちらをご覧ください。

ここでは補足説明をしていきます。

リードタイプ

LEDのチップを内蔵し、蛍光体を分散させた樹脂で覆った構造をしています。
そこからリード(足)が2本延びていてるのですが、足の長さが異なります。
足の長い方がアノード(A)、短い方がカソード(K)です
基板実装時に足を切るとアノードカソードの区別がしづらくなるので注意。
※ 実物とイメージ図の発光部内部を見比べてもらえばアノードカソードの区別はできます。

ちなみに、砲弾型と呼ばれていることもあります。

図2
表面実装タイプ

基本構造はリードタイプと変わらないです。
違いは反射板を使うことにより、より多くの光を取り出せるように工夫されていることくらいです。

6.LEDの色

LEDの色は半導体を構成する材料に依存します

まとめておこうかとも思ったのですが、あまり重要ではない上に『この材料ならこの色になる』という一対一の関係になっているわけでも無いので控えておきます。

例を少しだけ挙げると、青色LEDならGaNやInGaNなどを使用しています。
基本的にGa(ガリウム)が使用されています。
なので、ガリウムを含む化合物を使用し、化合物によって波長の異なる光を放つから色が違って見えるという部分だけ覚えておけば良いんじゃないかと思います。

どうしても気になる方は別途調べてみてください。

以上、「LED」についての説明でした。