今回は、「EOSとEOEとEOLとEOSLの意味と違い」についての説明です。
目次
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります。
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。
2.製品の販売やサポートの終わりを告げる用語
メーカは、突然製品のサポートや販売を停止することがあります。
理由は様々ですが、以下のような事例は少なくないです。
- 新しい製品を開発したのでそのベースになった旧式の製品は取り扱わなくなった。
- 利益があまり見込めないので、ある業界向けの製品の販売を停止する。
そんな時に、製品ページにEOSとかEOEとか書かれていることがあります。
これらの用語は似たような意味をしているけど微妙に違ってたり、普通に同じ意味だったりします。
ということで、次項からはEOSとEOEとEOLとEOSLの意味と違いについてまとめていきます。
3.EOSとは?
EOSには複数の略称が存在します。
[End Of Sales]・[End Of Support]・[End Of Service]です。
3-1.EOSとは? -End Of Sales-
[End Of Sales]の意味は[販売終了]です。
End Of Salesに定めた日を境に、メーカが対象の商品を完全に販売してくれなくなります。
出荷もダメです。
ただ、あくまで終了するのは“販売”です。
修理受付や問い合わせなどのサービス・サポートはまだ大丈夫です。
End Of Salesから数年間はサービス・サポートを継続していることが多いです。
なので、手元にある製品が故障したので修理を出したいと思った場合、End Of Salesならまだ対応してくれるということです。
ちなみに、メーカが販売するのを止めるのであって、流通が完全に途絶えるわけではありません。
どういうことかと言うと、メーカの販売店が持っている在庫分ならまだ売ってくれることがあります。
サービス・サポートがじきに終了することがわかっている製品を購入するにはリスクがありますけどね。
3-2.EOSとは? -End Of Support-
[End Of Support]の意味は[サポート終了]です。
“EOS”の“S”は何の“S”なのかわかれば意味を推測することは容易ですね。
End Of Salesでは終了しなかったサポートが終了します。
つまり、セキュリティのアップデートや修理受付や問い合わせが不可能になります。
3-3.EOSとは? -End Of Service-
[End Of Service]の意味は[サービス終了]です。
『End Of SupportとEnd Of Serviceで何が違うんだよ』とおそらく思いますよね。
意味は変わらないです。
4.EOEとは?
EOEとは、英語で[End of Engineering]と書きます。
意味は[エンジニアリングの終わり]になります。
[エンジニアリング]とは、[モノを生産する技術]のことです。
IT用語としては[製品の終わり]を指します。
どう“終わる”のかと言うと、対象の製品を製造しないし、これ以上の受注も受け入れないし、セキュリティのアップデートや修理受付や問い合わせなどのサービス・サポートも対応しなくなります。
本当に製品が“終わる”のです。
何かしらの理由があって『ウチではもうこの製品は取り扱いませんよ』という告知をする際にホームページ上に「EOE対応予定」とか書かれている場合があります。
半導体製造メーカのICが突然EOEになったり、上位互換に当たる次世代機を開発したので買い替え提案のために旧機種はEOEにしたりと理由は様々です。
ここまで読んで、こう思ったのではないでしょうか?
『EOSの片割れと意味被ってない?』と。
はい、被っています。
5.EOLとは?
EOLとは、英語で[End Of Life]と書きます。
意味は[寿命の終わり・人生の終わり]になります。
不穏ですね。
ここでの[Life]が指すモノは、製品になります。
つまり、[製品の終わり]を表しています。
つまり、EOEと同じ意味です。
6.EOSLとは?
EOSLとは、英語で[End of Service Life]と書きます。
意味は[耐用年数の終わり]になります。
[耐用年数]とは、[利用に耐えうる年数]のことです。
…なんとなく結論が想像できたのではないでしょうか?
そう、EOSLも[製品の終わり]を表しています。
つまり、EOEと同じ意味になります。
7.まとめ
まとめると、以下の用語が「製品の取り扱いも技術的なサポートも全面的に終了する」という意味になります。
- EOE[End of Engineering]
- EOL[End Of Life]
- EOS[End Of Support]
- EOS[End Of Service]
- EOSL[End of Service Life]
なんか種類がいっぱいありますが、呼び方が違うだけで全部同じ意味です。
マクドナルドの略称にマックやマクドが存在するようなものです。
あまり気にしないようにしましょう。
そして、EOS[End Of Sales]だけ「製品の販売は終了するけど、修理などのサポートは継続する」という意味になります。
中々ややこしいので注意しましょう。
以上、「EOSとEOEとEOLとEOSLの意味と違い」についてでした。