【基礎から学ぶ規格と法律】 SDGsとは? ~2016年-2030年にかけた世界的な持続可能な開発目標~

ルール
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世の中には様々なルールがあります。
規則・規定・規格・法律…呼び方は多々ありますね。
そんなルールの中には聞いたことはあるけど内容まではちゃんと理解していないものがあるのではないでしょうか?
ただ、そこで調べてみたとしても、規格や法律の原文やその引用ばかりが出てきて、言い回しが難しくてイマイチわからないことが多いです。
本記事ではそんなモヤモヤを解決できるよう、噛み砕いてわかりやすく記述していけたらと思います。

今回は、SDGsについて記述していきます。

1.規格と法律の違い

本題に入る前に規格と法律について補足説明します。

まずは規格からです。

単純に“規格”と検索すると、“製品・製品寸法・材料・工程などに対して定義した基準”というニュアンスの説明が出てきます。
イマイチわかりづらい説明ですよね。
なので、何かを作る際のベースとなるものを規格と捉えてください

例えば、ある会社がお饅頭を作って売ろうとしているとします。
その際、量産をするためにA工場とB工場で製作をすることにしました。
売ろうとしているお饅頭には当然種類がありますので、その種類ごとに同じ原材料・サイズ・量でないといけません。
大きさや形がバラバラだと生産コストと売値のバランスが崩れてしまいますからね。
なので、『この材料を使って、この金型で、この分量で、このような工程で製作してください』という指示が必要です
この指示が規格というイメージです
こうして規格を定めておけば、A工場とB工場のように製作場所が変わったとしても出来上がる製品は全く同じものになります。

ちなみに、長さを表すための「m:メートル」という単位や重さを表すための「kg:キログラム」という単位なんかも規格です。
ああして基準を定めているから”大体これぐらい”という想像を私達はできるのです。

次は法律についてです。

規格の説明をしたので何となく規格と法律では何が違うのか想像ができるのではないでしょうか?
規格は標準・基準を表すものでした
規格は遵守した方が何かと良いですが、必ずしも規格に則る必要はありません。
あくまで任意です。

その点、法律は守らないと罰則があります。
ここが大きな違いです。

そんな規格と法律…つまり決まり事について調べてまとめたのが本記事となります。
内容はそこそこ知れる程度のレベルに抑えています。
専門的過ぎると情報過多で意味わからなくなるので。

2.SDGsとは?

SDGsとは[Sustainable Development Goals]の略称です。
意味は[持続可能な開発目標]です。
普通にエス・ディー・ジーズと読みます。

2015年に国連本部において「国連持続可能な開発サミット」で採択されています。

これは、簡単に言えば『2016年~2030年にかけて○○を頑張っていこう』という目標を定めたものです。
国連加盟193ヵ国が実際に取り組んでいく目標として掲げたので、規模は相当なものですけどね。

ちなみに、2001年~2015年にかけてはMDGsという目標が掲げられていて、それが達成期限を迎えたので新たにSDGsが定められました。

SDGsの中身は17の目標169のターゲットが記載されています。
17個の目標があり、それらの目標を達成する為に『○○を行う』という方向性を169個設定しているわけです

目標の方向性は世界平和だと思えばOKです。
貧困撲滅・環境保全・人類皆平等とかそんな感じですね。

3.17の目標についての補足説明

ここでは17の目標に補足説明を加えて紹介していきます。
169のターゲットに関しても詳しく知りたい場合は、以下のリンク先を参照してください。

SDGs(持続可能な開発目標)17の目標&169ターゲット個別解説 | 一般社団法人イマココラボ

大体目標とその副題のようなもので内容は理解できるようになっているのですが、横文字を多用しているので地味に何を言っているのかわからないものもあります。

1.貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

・貧困層と認定する基準が「一日1.25ドル未満で生活する人」という形で設けられていてわかりやすい。社会保護制度・個人の持つ権利・自然災害への対策・発展途上国への開発協力などがターゲットとされている。【貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる】という記述が、持続可能な開発目標としては妙に現実的。

2.飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

・栄養失調を無くす為に土壌を改善させて農地を確保し、生産性を高めていこうというもの。貿易制度の見直しも指摘されている。

3.すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

・妊産婦・新生児の死亡率低下、煙草・伝染病・薬物(過剰なアルコール摂取も含む)・有害化学物質の被害・交通事故への配慮などをターゲットとしている。「○○未満に削減」、「××を強化する」という記述が多く、実際にどうやって改善していくかは記述されていない。つまり、『担当する方々は頑張って』としか言いようがない。

4.質の高い教育をみんなに

すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

・教育制度を確立しようというお話。

5.ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。

・ジェンダー…男女の性別のこと。エンパワーメント…権限・自信を与えること。平等と言っている割に対象が女性と女児になっている辺りに闇を感じる。男児は?日本の場合は女性でも男性と同等以上に働いている方は普通に居ますし、共働きや主夫なんて概念まで出てきてしまっているのであまり関係無さそうですね。世界的に見たら重要でしょうけど。

6.安全な水とトイレを世界中に

すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。

・飲み水と排泄物による汚染は国によっては切実な問題なので、重要ですね。下水管理されていて水道水を飲める日本が異常なんです。

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。

・エコなエネルギーの促進・開発がターゲット。

8.働きがいも経済成長も

すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する。

・働き方改革を世界的に行って経済成長させようというお話。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。

・インフラ…日々の生活を支える基盤のこと。

10.人や国の不平等をなくそう

国内および国家間の格差を是正する。

・人類皆平等を目標としているように感じますが、実際にそのような内容のターゲットは『年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する』という一つだけです。その一つの実現が個人個人の思想を矯正しなければいけないから無理があるとは思いますが…。他は、移住者の権利・差別的な法律の撤廃・後発発展途上国への支援と言った妥当な内容。

11.住み続けられるまちづくりを

都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。

・具体例:スラムの改善・文化遺産の保護・自然災害からの保護など。

12.つくる責任 つかう責任

持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

・つくる責任:資源の管理・製品のライフサイクルの見直し(リサイクルなど)など。つかう責任:食品ロスの減少など。

13.気候変動に具体的な対策を

気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。

・自然災害に対する意識改革みたいなもの。自然災害に対する事前対策をして、万が一被災した場合の対応を教育したりする。

14.海の豊かさを守ろう

海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。

・海洋ごみによる海の汚染・過剰漁業などを規制して海を守ろうというもの。

15.陸の豊かさも守ろう

陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。

16.平和と公正をすべての人に

持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。

・暴力・虐待・搾取・汚職・賄賂・その他犯罪を無くそうというもの。

17.パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

・国の垣根を超えて協力していきましょうねというお話。

以上、SDGsについてでした。