【基礎から学ぶ物質構成】 自由電子とは何なのか?

化学
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電気電子系の勉強を行う上で、昔学校で習った化学の知識が前提として必要なことがあります。
ですが、その都度調べると、情報過多で目的の情報に辿り着くまで時間がかかったりするんですよね。
そこで、自分で少し詳しく学び直し、まとめてみたのが本記事となります。
カテゴリが物質構成なら、必要に応じて専門的な内容も追加していきますけどね。

今回は、「自由電子」についての説明です。

1.自由電子とは何なのか?

自由電子[free electron]とは、物質内で自由に動き回れる束縛されていない電子のことです。

あらゆる物質は原子という粒子で構成されています。
この原子は以下のような構造をしています。

図1

原子核の周りを負の電気を帯びた電子が回っているのです。

この電子が描いている円状の軌道を電子殻と呼びます。
電子殻の軌道上は、ほぼ等しいエネルギーを持っていて、電子殻は何層も存在します。
この一番外にある電子を最外殻電子または価電子と呼びます。
金属結晶や半導体の中では、この価電子を共有することで原子同士で結合されています。

そもそも何故結合しているのかは、原子の状態が安定しているかに依存します

周期表における18族(希ガスのこと)のように最外殻電子が全て埋まった状態が原子にとって最も安定した状態となります。
18族以外は、電子がちょっと足りなかったり余分だったりします。
だから、足りないor余分な電子を周りの原子と補い合った結果、くっついているわけです

なのですが、外部から熱や光などのエネルギーを一定以上与えると、結合が解けて電子が飛び出します
この飛び出した電子は、ほぼ等しいエネルギーを持っている電子殻を通じて原子核の間を自由に動き回るようになります。
これが自由電子です。

図2

3.まとめ

自由電子とは、物質内で自由に動き回れる束縛されていない電子のことです。

以上、「自由電子」についての説明でした。