今回は、「単体と化合物の違い」についての説明です。
1.初めに
○○化合物という用語をよく耳にしませんか?
字面から大体どんなものを指しているのか想像はできるかもしれませんが、具体的にどんな意味なのかを理解できている人は少ないのではないでしょうか?
今回は、原子の種類によって変わる物質の呼称である単体と化合物について、簡単にまとめてみました。
2.単体とは?
化学の分野では、1種類の原子のみで構成された物質のことを単体と呼びます。
鉄を構成しているのは鉄原子だけ、銅を構成しているのは銅原子だけ、酸素を構成しているのは酸素分子だけ…という具合になっている物質が単体なのです。
微妙に原子と分子の違いはありますが、酸素分子は酸素原子が2つ結びついてできた粒子のことなので、1種類の原子で構成されているという点は変わりません。
3.化合物とは?
単体とは違い、2種類以上の原子で構成された物質のことは化合物と呼びます。
例えば、水ってよくH2Oと表記されていますよね?
この表記は、水素原子2個と酸素原子1個が結びついていることを表しています。
他にも、地球温暖化ガス問題でCO2(二酸化炭素)を削減すると良く耳にするかと思います。
この表記は、炭素原子1個と酸素原子2個が結びついていることを表しています。
これが化合物です。
このように、異物が何も混ざっていない純粋な物質は、単体か化合物のどちらかに分類されます。
原子が1種類なのか、複数種類なのかで判断しましょう。
4.混合物とは?
「異物が混ざっていない純粋な物質」が単体と化合物に二分されるとここまで説明しました。
つまり、異物が混ざっている物質というものも存在するんです。
このような物質は混合物と呼びます。
化合物と混合物の違いが若干わかりづらいかもしれないので、補足説明していきますね。
例えば、純水があったとします。
まごうこと無き水、水ONLYで構成されています。
これは化合物です。
水素原子2個と酸素原子1個が結びついていたH2Oのみで構成されているからですね。
ここで、この純水に塩分を追加して食塩水を作ったとします。
これが混合物です。
食塩はNaCl、ナトリウム原子1個と塩素原子1個が結びついてできた化合物です。
なので、NaClだけが集まってできた塩の結晶は化合物に当たります。
食塩水は、そんなH2Oという化合物にNaClという化合物が混ざった…というか浮いているだけの物質なので、混合物となるわけです。
以上、「単体と化合物の違い」についての説明でした。