【基礎から学ぶ物質構成】 樹脂の種類 ~プラスチックの正体と最小単位を表すモノマーについて~

化学
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電気電子系の勉強を行う上で、昔学校で習った化学の知識が前提として必要なことがあります。
ですが、その都度調べると、情報過多で目的の情報に辿り着くまで時間がかかったりするんですよね。
そこで、自分で少し詳しく学び直し、まとめてみたのが本記事となります。
カテゴリが物質構成なら、必要に応じて専門的な内容も追加していきますけどね。

今回は、「樹脂の種類とプラスチックの正体と最小単位を表すモノマー」についての説明です。

1.初めに

身の周りに樹脂製の製品は多々ありますよね?
ビニール・インキ・ゴム・ペットボトルなど、例を挙げたらキリがないです。

そんな樹脂ですが、本来の意味は字面通りで、樹木から分泌される粘着性の樹液が固まった物質のことを指しています
樹から脂みたいな物質が出てくるんですよ。
本来はね。

今回は、樹脂の種類や、樹脂を構成する最小単位の物質について解説していきます。

2.天然樹脂と合成樹脂の違い

樹脂には、天然樹脂合成樹脂という分類があります。

天然樹脂は、今さっき説明した通り、樹木から採取します
一部動物の骨・虫・鉱物などから採れるものもありますが、総じて自然物から作られます。
天然樹脂はニスやインキなどに使用されています。

それに対して合成樹脂は、石油などを原料とした人工物を指しています
人工的に作った樹脂のようなものが合成樹脂なのです。
樹脂みたいなものであって、樹脂ではないのです。

一般的に、この合成樹脂のことをプラスチックと呼んでいます。

あれです。
カニカマ(※蟹ではない)みたいなものです。
カニカマって見た目・風味・食感などを蟹の身に寄せているけど、その実原料はスケソウダラ…つまり蒲鉾なんですよ。
樹脂と呼んでいるけど樹脂に似せたナニカプラスチックなのに対し、蟹と呼んでいるけど蟹に似せたナニカカニカマです。
似たようなものでしょう?

ちなみに、安価で使い勝手が良いので合成樹脂が使われている場面の方が多いです。

3.プラスチックの分類

プラスチックは英語で[plastic]と書きます。
意味は[可塑性の]です。
可塑性とは、力を加えると変形し、力を取り去っても元の形に戻らない性質を指します。
プラスチックはその語源通り可塑性が関係してきます。

プラスチックは、熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂に分類されます。

熱可塑性樹脂

熱を加えると軟らかくなって、冷えると硬化します
そして、冷えた後にもう一度熱を加えると軟らかくなります
熱を加えさえすればずっと可塑性を保つことができる合成樹脂ということです。
その為、リサイクルに向いています

ポリエチレン・ポリウレタン・ポリエチレンテレフタレート・ポリ塩化ビニルなどが熱可塑性樹脂に当たります。
製品としては、ビニール袋・ビニールテープ・ペットボトル・スポンジなど、身の回りにいくらでも存在します。
プラスチックの大半(8~9割)は熱可塑性樹脂だと思ってください。

熱硬化性樹脂

熱を加えると軟らかくなって、そのまま熱を加え続けると硬化します
そして、冷えた後にもう一度熱を加えても軟らかくなりません
熱を加えると可塑性を持つものの、一度熱を加えると硬化してしまう合成樹脂ということです。
一度成形したら熱で形が変わって欲しくないものに使用するわけですね。

そんな特性を持つ為、熱硬化性樹脂は耐熱性が高いです。
つまり、同じプラスチックでも熱硬化性樹脂はリサイクルできません

フェノール樹脂などが熱硬化性樹脂に当たります。
製品としては、接着剤・調理器具・自動車用品などが該当します。

4.モノマーとポリマーについて

プラスチックはどんなものなのか大体わかったかと思います。
次は、プラスチックが何で構成されているかに触れていきます。

熱可塑性樹脂の説明でポリエチレン・ポリウレタン・ポリエチレンテレフタレート・ポリ塩化ビニルなどが該当すると述べましたよね?

ポリエチレンを例に挙げると、エチレン(C2H4)という炭素と水素の化合物が複数連なって構成されています。
ポリプロピレンの場合、プロピレン(C3H6)という炭素と水素の化合物が複数連なって構成されています。

このように、炭素と水素の化合物の集合体がプラスチックに該当します
ここで言うエチレン(C2H4)やプロピレン(C3H6)のようなプラスチックを構成するための最小単位の物質のことをモノマー[monomer]と呼びます。
単量体とも呼ばれます。

そして、複数のモノマーが連なって形成された物質のことをポリマー[polymer]と呼びます。

なので、プラスチックはポリマーでもあるのです。
厳密には、モノマーが二つくっつくとダイマー、三つくっつくとトリマー、十数個~数十個くっつくとオリゴマー、数百個以上くっつくことでポリマーになります。
要するに、エチレン(C2H4)というモノマーが複数集まって構成されているのがポリエチレンで、プロピレン(C3H6)というモノマーが複数集まって構成されているのがポリプロピレンなのです

[モノ]が[一つ・単体]、[ポリ]が[多数・複数]を表す用語なので、一緒に覚えてしまいましょう。

ちなみに、モノマーと分子の違いは調べてもよくわかりませんでした。
ただ、モノマーを低分子や単原子と呼んだり、ポリマーのことを高分子と呼んでいることはあるので、モノマーと分子はほぼ同じものだと思っておいても問題無い気はします。

以上、「樹脂の種類とプラスチックの正体と最小単位を表すモノマー」についての説明でした。