【基礎から学ぶ電気回路】 導体の電気抵抗 ~抵抗率と導電率の関係~

電気電子
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電気電子系は難しいイメージを持たれがちですが、基本から順番に抑えていけばそれほど難しいものではありません。
どんな分野にも言えることですが、最初はよくわからないものですから。
本記事では、電気初心者の方でもわかりやすいように、電気回路を理解するための基本中の基本から順を追って解説していきます。
まずは、直流回路についてです。

今回は、「導体の電気抵抗」についての説明です。

1.導体の電気抵抗

導体とは、金属などの電気や熱を通す物体のことです。
電気回路を構成する電線部分が導体に当たります。
ちなみに、電線は主に銅やアルミニウムで構成されています。

導体の抵抗R[Ω]は、導体の長さl[m]に比例し、導体の断面積S[m2]に反比例します

図1

式で表すと、以下のようになります。

ρローは電流の通しにくさを表す定数で、抵抗率と呼びます
単位は[Ω・m]で、読み方はオームメートルです。

σシグマは電流の通しやすさを表す定数で、導電率と呼びます
単位は[S/m]で、読み方はジーメンス毎メートルです。

抵抗率ρ導電率σはお互いに逆数になっています。

導体の抵抗R[Ω]は、導体の長さl[m]に比例し、導体の断面積S[m2]に反比例するという理由については、抵抗と電流の関係に着目するとわかってきます。

導体が長ければ電流が流れにくくなる
⇒抵抗値が上がる
⇒導体の抵抗は導体の長さに比例して大きくなる


導体の幅が広ければ電流が流れやすく
⇒抵抗値が下がる
⇒導体の抵抗は導体の断面積に反比例して小さくなる

言葉でイメージが湧かない場合は、導体をトンネル、電流を人に例えるとよりわかりやすくなります。

図2

2.パーセント導電率

導体がどの程度電流を通しやすいのかを表す方法として、パーセント導電率という考え方があります。
パーセント導電率とは、導体の導電率σと国際的に基準とされている導電率σsの比率をパーセントで表したものです。
導電率σsの値は、厳密には「20°環境下における国際標準軟銅の導電率」を指し、58.0×106[S/m]と規定されています。

導体のパーセント導電率σ%[%]は、以下のように表します。

導電率σsは、IACS(international annealed copper standard)-国際軟銅規格と呼ばれる規格にて定義されています。

電気抵抗(又は電気伝導度)の基準として、国際的に採択された焼鈍標準軟銅(体積抵抗率: 1.7241×10−2 μΩm)の導電率を、100%IACSとして規定。

引用:ウィキペディア(Wikipedia)

以上、「導体の電気抵抗」についての説明でした。