【基礎から学ぶ情報技術】 IPアドレスとドメインの関係 ~コンピュータやネットワークを識別するための住所~

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私の専攻は電気系なのですが、電気電子系の仕事とIT系の知識は切っても切れない存在となります。
回路設計をしても、それを動かすCPUはソフトウェアが無いと動かないですからね。
本記事は、IT系の分野で疑問を持ったり知っておいた方が良いと個人的に思った内容についてまとめたものとなります。

今回は、「IPアドレスとドメインの関係」についての説明です。

1.初めに

私たちは日々インターネットで検索して色々な情報を閲覧しているわけですが、どのような原理でその情報ページが表示されているか考えたことはありますか?
簡単に言うと、世界中のどこかにあるコンピュータがインターネット上に情報ページを公開しているので、その置き場を指定して目的の情報ページを閲覧しているんです
例えるなら、図書館(インターネット)で目的の情報が載ってそうな本(情報ページ)を閲覧するために本の置き場(コンピュータの在り処)に向かっているのです。

このように、情報を提供する側のコンピュータ(Webサーバと呼ぶ)はインターネット上で住所が決められています。
『この情報はこのコンピュータに載ってそうだから、ここの住所に向かってね』と指示されるのです。
この住所のことをIPアドレスもしくはドメインと呼びます

今回は、そんなIPアドレスとドメインについてまとめてみました。

2.IPアドレスとドメインの違い

IPアドレスもドメインも、どちらもコンピュータやネットワークを識別するための住所のようなものを指しています。
Webサーバがどこにあるのかを表しているのです。

では何が違うのかというと、表現方法が違うのです。

それぞれ説明していきますね。

2-1.IPアドレスとは?

IPアドレスとは、英語で[Internet Protocol Address]と書きます。
IP(インターネットを形成するための決まり事)で使うアドレスです。
なので、コンピュータやネットワークを識別するための住所のようなものを指しているわけです。

133.102.150.2のようなよくわからない羅列を見たことがないですか?
アレがIPアドレスです。

0~255の数字を4つ組み合わせた識別番号なので、「0.0.0.0」から「255.255.255.255」まで約43億通りのIPアドレスが設定可能です。
この方式はIPv4と呼ばれています。
IPアドレスの割り付け方式の第4版IP ver.4ということです。

ただ、情報社会になって一気にコンピュータが増加しているので、IPアドレスがこのままでは足りなくなるのではないかと危惧されています。

43億通りというと果てしない数に感じますが、よく考えてください。
日本だけで1億2000万人程の人口になっています(2022年時点)。
この数は世界11位です。
世界一位の中国に至っては14億人以上になります。
識別番号の数に余裕を感じられなくなったでしょう?

そこで、IPv6方式(IP ver.6)への移行準備が着々と進んでいるようです。
IPv6になると約340澗(かん)までIPアドレスを割り振れます。
まあ、危惧されている状態なので、2023年時点ではIPv4が主流ですけどね。

IPアドレスの構成については別途まとめてありますので、もう少し詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。

ちなみに、IPアドレスは見てわかる通り数字の羅列なので、コンピュータとしては扱いやすいものの、人間としては扱いづらいです
そこで、別名としてドメインが運用されています。

2-2.ドメインとは?

ドメインとは、英語で[domain]と書きます。
意味は[領域]です。
正式にはドメイン名というのですが、略してドメインと呼ばれていることが多いです。

IPアドレスの説明の最後に述べたように、ドメインは人間にとって扱いやすい形にした住所ということになります。

例えば、私のブログのホームページのURLは「https://www.elmusicwisdom.site」になっています。
この場合、「elmusicwisdom.site」という部分が私のブログのドメインです
この住所に私のブログ用の記事データやら何やらが置かれているので、その情報を参照して今の画面が表示されているわけです。
その為、ドメインは唯一無二のものとなります。
絶対に重複しているということはありません。
自分の家と全く同じ住所が存在したら困るでしょう??

ちなみに、メールアドレスにおける「@以降の文字の羅列」もドメインです。
「co.jp」とか「docomo.ne.jp」とかのことです。あれでメールの送り先住所を指定しています。

3.IPアドレスとドメインを関連付けるシステム(DNS)について

IPアドレスとドメインはどんなものなのかは大体わかったかと思います。
要するに、コンピュータ向けの住所がIPアドレスで、人間向けの住所がドメインなんです。
なので、IPアドレスとドメインでは一見異なる住所を表しているように見えたとしても、全く同じ住所を指していることがあります
あくまで住所は同じで、表現方式だけ違っているんです。
IPアドレスとドメインで別々の言語を用いて表現しているとイメージしましょう。

そのために、IPアドレスとドメイン名を紐付けて管理するシステムが存在します
このシステムのことをDNS[Domain Name System]と呼びます。
『このドメインならこのIPアドレスが対応していますよ~』と教えてくれる仕組みということです。

ちなみに、DNSを担っているコンピュータ、またそのためのソフトウェアのことはDNSサーバと呼びます。

以上、「IPアドレスとドメインの関係」についての説明でした。