【基礎から学ぶトランジスタ】 VCCとVDDの違いとは?コレクタ端子とドレイン端子に繋いだ電源以外の意味も含めて解説!

電気電子
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私たちの身の周りにある電子製品には、様々な電子部品が使用されています。
そんな中でも、特に根幹的な部分に使用されている重要な部品として、トランジスタという部品が存在します。
何かしらのICが存在したのなら、トランジスタはほぼほぼ使用されています。
本記事では、そんなトランジスタの種類・構造・特性などについてまとめてみました。

今回は、「VCCとVDDの違い」についての説明です。

1.初めに

回路図にて、VCC/VCCとVDD/VDDという記号を見かけたことがありませんか?
回路図を眺めてみるとどちらもICに供給する電源などを表しているようなので、違いが良く分かっていないと言う方は多いのではないでしょうか?

今回は、そんなVCCとVDDの違いについて解説していきます。

ただ、最初に述べておきますが、調べてみた結果としては「そのように定義されている」のではなく「確証は無いがそう言われている」というものしか見当たらなかったです。
なので、参考程度に留めておいてください。

2.VCCとは?

VCCが表す意味としては2つあるのですが、まずは1つだけ説明します。

VCCとは、トランジスタのコレクタ端子に繋いだ電源のことです。

VCCの“C”は、回路[Circuit]の“C”、もしくはトランジスタのコレクタ端子[Collector]と言われています。
“C”を繰り返す理由は、トランジスタのコレクタ電圧VCとFETのドレイン電圧VDを混在しないためだと言われています。

3.VDDとは?

VDDが表す意味も2つあるのですが、VCC同様にまずは1つだけ説明します。

VDDとは、FETのドレイン端子に繋いだ電源のことです。

VDDの“D”は、デバイス[Device]の“D”、もしくはFETのドレイン端子[Drain]と言われています。
“D”を繰り返す理由は、トランジスタのコレクタ電圧VCとFETのドレイン電圧VDを混在しないためだと言われています。

4.VCCとVDDのもう1つの意味

ここまで説明した内容だけだったらVCCとVDDの違いはハッキリしていたのですが、敢えて説明しなかったもう1つの意味が問題です。
その意味とは、回路全体への供給電圧がVCC、そのVCCをICなどのデバイスに供給した時のデバイスの内部動作電圧がVDDというものです。
つまり、基本はVCC>VDDの関係になるはずなのです。

ただ、回路構成の都合上、デバイスに供給された電圧がそのまま内部動作電圧になっていることがあります。
その場合、VCCとVDDが混在してしまうのです。
その為、データシートに記載されているデバイスの外部接続端子なんかは、VCCであることもVDDであることもあります。
どちらとも受け取れますからね。

なので、デバイスのデータシートにVCCかVDDのどちらかの記載があった場合、『とにかくデバイスを駆動するための電源電圧なんだろう』くらいの意味で捉えた方が良いです。

ただ、デバイスのデータシートにVCCとVDDの両方が載っている場合は、明確にそうしている理由があるはずです。
よくあるのは、外から供給している電圧がVCCで、デバイス内部で変換した内部動作電圧がVDDという違いです。
この場合はしっかりと違いを意識していきましょう。

図1 イメージ

また、トランジスタのコレクタ端子もしくはFETのドレイン端子に繋がっている電源に関しては先述の意味の方で捉える必要が出てきますので、混同しないように注意しましょう。

以上、「VCCとVDDの違い」についての説明でした。