今回は「住宅資金繰りに関わる制度③(財形住宅融資とフラット35の解説)」についてです。
1.初めに
ライフイベントの中でも教育資金・住宅取得資金・老後資金は多くの資金が必要となり、これらの資金は3大必要資金と呼ばれています。
この3大必要資金を主軸として他のライフイベントも意識して資金計画を練ってライフイベント表・キャッシュフロー表などを作成することで、将来的な資金計画を客観視することができます。
ここまでは過去の記事で解説してきた内容です。
ただ、3大必要資金は数百万~数千万と非常に高額な為、現金で用意することはできないということがよくあります。
というか、数千万をポンと出せる人の方が少ないです。
ではどうするのかと言うと、保険やローンといった制度を利用することになります。
ということで、今回は住宅資金繰りに関わる制度である住宅ローンの種類の解説をしていきます。
住宅ローンの金利と返済方法については前回の記事でまとめているので、気になる方は以下の記事を参照してください。
将来的に家を買いたい/建てたいという方は、よく理解しておきましょう。

2.住宅ローンの種類
実際の住宅ローンの種類としては、財形在宅融資とフラット35が有名です。
財形住宅融資とは?
財形住宅融資とは、財形貯蓄をしている人が利用可能な住宅ローンのことです。
若干紛らわしいのですが、財形貯蓄をしていれば良いのであって、財形住宅貯蓄をしていなければならないわけではありません。
財形貯蓄であれば、一般財形貯蓄でも財形年金貯蓄でも構わないのです。
名称的には財形住宅貯蓄を使える融資だから財形住宅融資と捉えそうになりますが、罠なので注意しましょう。
さて、財形住宅融資ですが、細かな条件が存在します。
まず、財形貯蓄をしていれば利用可能と述べましたが、厳密には1年以上の継続積み立てをしている且つ財形貯蓄残高が50万円以上である必要があります。
財形貯蓄を始めたから即融資が受けられるというわけでは無いのです。
金利は5年間ごとに見直しされる固定金利型で、一般的な住宅ローンと比較して低金利となっている場合が多いです。
また、融資可能な金額は財形貯蓄残高の10倍以内(上限4,000万円)且つ住宅価格の90%以内と決まっています。
ある程度ちゃんと財形貯蓄を積み立てている人なら、常識の範囲内で使用できる最低限のルールが決まっている感じですね。
財形住宅融資の申し込みに関しては、勤務先会社が導入している財形貯蓄制度によって窓口が変わりますので、実際に申し込みたい場合は勤務先会社に相談しましょう。
フラット35とは?
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している長期固定金利型の住宅ローンのことです。
返済期間は最長35年です。
つまり、契約時から金利が固定で返済額が一定(フラット)な最長35年間借りられる住宅ローンだからフラット35という名称なのです。
わかりやすいでしょう?
将来の金利変動リスクを避けて返済額を安定させたい人向けの住宅ローンで、金利自体は契約する金融機関によって異なります。
フラット35を契約するのにも条件はありますが、財形住宅融資ほど細かな条件はありません。
まず、融資条件が本人またはその親族が住むための住宅を購入する場合に限られます。
不動産投資目的ではフラット35を受けることは出来ません。
融資金額の上限は8,000万円で、住宅の購入価格の100%まで融資可能です。
ただし、融資割合が住宅の購入価格の90%を超える場合は高い金利が課せられる点には注意が必要です。
仮に8,000万円の融資で年利1.8%の契約だとすると、毎月の返済額は大体25,6000円になります。
日本人の平均年収の手取り額じゃ足りないです。
ここに関しては年収に応じた返済負担額の上限が決められているので、厳密には何千万円も融資してもらうことは不可能です。
年収400万円未満なら30%以下、年収400万円以上なら35%以下の返済負担額になるようにする必要があります。
また、2024年10月からはペアローンという形で最大1億6,000万円まで融資金額の上限を上げることが可能になっています。
返済負担額の上限を考えると、上澄みの中の上澄みの夫婦しか上限でローンは組めないですね。
そもそも、それだけ年収があるなら上限額を融資してもらおうと思わないんじゃないですかね…?
他には、年齢的な制限があります。
フラット35完済時の年齢を80歳未満に抑える必要があり、申し込み日時点の契約者の年齢が70歳未満である必要があります。
寿命や病気で返済する当てが無くなりそうな人は流石に契約出来ないというわけです。
ただし、条件を満たせば親子リレーによる完済も認められます。
それに加え、保証人や保証料は不要です。
それに、繰り上げ返済は窓口では100万円以上・インターネットでは10万円以上から可能で、手数料が無料になっています。
つまり、これから長い間住む想定の自宅の購入を考えている人にとって、フラット35はあまり縛りが無いのです。
購入する住宅の審査が色々と面倒という話もありますが、そこは重要ではないので割愛します。
ちなみに、フラット35について調べるとサジェスト(入力候補)に“やばい”と出てきますが、ご利用は計画的にすれば特にやばくないです。
身の丈に合わない住宅を手に入れようとして返済負担額がギリギリになるような契約をしている人の頭がやばいだけです。
安定重視の固定金利型の金利が変動金利型よりも高くなるのは当たり前なので、そこを理解した上で適正な融資を受けなかったのが悪いのですよ。
それで契約を通しちゃう方も悪いのですが…。
以上、「住宅資金繰りに関わる制度③(財形住宅融資とフラット35の解説)」についてでした。





