今回は「ローンに関わる制度(繰り上げ返済・借り換え・団体信用生命保険の解説)」についてです。
1.初めに
ライフイベントの中でも教育資金・住宅取得資金・老後資金は多くの資金が必要となり、これらの資金は3大必要資金と呼ばれています。
これら3大必要資金の資金繰りに関わる制度について過去の記事で解説してきましたので、まとめとしてこれらのローンに関わる制度である繰り上げ返済・借り換え・団体信用生命保険について解説していこうと思います。
これらの解説は書籍やWebページで検索をかけると住宅ローンの項目で説明されていることが多いのですが、3大必要資金の内、特に住宅取得資金の金額が大きくなることにより制度の恩恵を受けやすいからこのような構成になっていることが多いだけです。
住宅ローンにしか適用されないわけではなく、普通に教育ローン・カードローン・マイカーローンなどにも適用可能になっている場合があります。
厳密には、繰り上げ返済と借り換えは住宅ローン以外でも一般的に利用されます。
ただ、団体信用生命保険だけは住宅ローンとセットで組むことが多い制度であり、他のローンではあまり一般的ではありません。
そこを理解した上で、以降の説明を読んでいただけたらと思います。
2,ローンの繰り上げ返済とは?
繰り上げ返済とは、通常の返済とは別にまとまった金額を前倒しで返済することを指しています。
ローンの元金の一部や全部を返済することで、利息を減らそうという魂胆です。
借金の元金が減れば利息も減りますからね。
利息が減れば当然総返済額も減りますので、まとまったお金を用意できたら繰り上げ返済をするというのは賢い選択です。
頭金で多額を支払うのが一番良いのですが、頭金を支払う際に大量の貯蓄があるかというとそうでもない場合が多いですからね。
ただ、繰り上げ返済時には手数料がかかる可能性があるので、教育ローンやマイカーローンのような金額が小さめなローンだと諸費用が高く、あまり効果を得られない可能性もあります。
だから、最初に述べた通り、人にとって最も金額が大きくなりやすい住宅ローンが最も繰り上げ返済の恩恵を受けやすく、セットで説明されることが多いというわけです。
繰り上げ返済の方法としては、返済期間短縮型と返済額軽減型の2種類が存在します。
毎回の返済額を変えずに返済期間を短縮する方法です。
後述の返済額軽減型よりも利息の軽減効果が大きいです。
返済期間を変えずに毎回の返済額を減らす方法です。
毎回の返済額を減らすので、月々の家計への負担を減らすことができます。
ただ、返済期間は据え置きなので、利息が生じる期間は長いままです。
その為、前述の返済期間短縮型よりも利息の軽減効果は低いです。
返済期間短縮型が今は苦しくなるけど長い目で見ると得をする繰り上げ返済で、返済額軽減型が今は楽になるけど長い目で見るとちょっと損をしている繰り上げ返済だということです。
3.ローンの借り換えとは?
ローンは、“借り換え”ということをできます。
借り換えとは、金利の高いローンを一括して返済し、代わりに金利の低いローンに切り替えるという手法のことです。
ローンを借りる先を換えるから“借り換え”です。
単純に金利が低くなるので利息の負担が軽減されるのがメリットです。
ですが、新規のローンを組みなおすことが手間ですし、新規のローンを組むということは審査はやり直しになりますし、手数料等の諸費用が再びかかることになります。
そこを天秤にかけて借り換えをするかどうかを考える必要があります。
この類いの契約って本当に面倒なので、個人的には借り換えするなら繰り上げ返済で良いと思います。
繰り上げ返済と同様に借り換えも様々なローンで実施すること自体は可能ですが、やはり住宅ローン以外だとそもそものローンの金額が比較的少ない為、借り換えによるメリットはあまり受けられずただただ面倒なんですよ…。
住宅ローンなら数千万の取引なので、効果が期待できるんですけどね。
ちなみに、財形住宅融資のような公的ローンに対して借り換えをすることは原則不可能だったりします。
公的ローンから民間ローンへの借り換えは可能ですが、民間ローンから公的ローンへの借り換えは不可能です。
例えば、フラット35は住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供しているのですが、実際は「公的機関がバックにある民間金融機関経由の制度ローン」という扱いになり、一応分類としては公的ローンになります。
フラット35(公的ローン)はそもそも融資の条件が「本人またはその親族が住むための住宅を購入する場合」です。
つまり、「新規の住宅を購入する目的のローン」と言えます。
なので、民間ローンからフラット35(公的ローン)に借り換えしたいと思ったとしても、それは「新規の住宅を購入する」という目的では無くなっているので、借り換えが不可能になっています。
4.団体信用生命保険とは?
団体信用生命保険とは、ローン返済中に債務者が死亡した場合に、保険会社がその時点でのローン残高を保険金として金融機関に支払うという生命保険のことです。
もしローンに団体信用生命保険を付けた状態で住宅ローン債務者が死亡したとしても、遺族が残りのローンを支払う必要は無くなります。
契約者が死亡した場合の保険という良くあるヤツですね。
団体信用生命保険は住宅ローンを組む際に入ることが多い保険ですが、住宅ローン以外にも適用できる場合はあります。
繰り上げ返済と借り換えでも説明した通り、住宅ローンが圧倒的に金額が大きくなるローンなので、住宅ローンの説明の際に一緒に説明されることが多いというだけです。
以上、「ローンに関わる制度(繰り上げ返済・借り換え・団体信用生命保険の解説)」についてでした。






