【資産運用の手引き】 会社型/契約型投資信託の仕組みと信託報酬・手数料

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家庭を築いて子供が何人欲しいだとか、とにかくお金を稼ぎたいだとか、誰しも将来を夢見ることはあると思います。
ただ、どんな願いがあるにしろ、この世の中では“お金”が大切になります。
そのために、貯金をしたり、保険に入ったり、投資をしてみたり、色々とやり繰りしなければならないことがあるんですよね。
そんな人生設計の知識が関係するファイナンシャルプランナー(FP)について紹介していきます。

今回は「会社型/契約型投資信託の仕組みと信託報酬・手数料」についてです。

1.初めに

投資信託がどういったものなのかについては、前回・前々回の記事で大まかに解説しました。
ただ、ここで解説していた投資信託は契約型の投資信託だったり、信託報酬などの手数料がどこで発生するのかという細部の説明は未だしていなかったりします。

ということで、今回はもう少し深堀りして、会社型/契約型投資信託の仕組みと信託報酬・手数料について解説していこうと思います。

2.会社型投資信託と契約型投資信託の違い

投資信託には、会社型契約型の2つの方式が存在します。
世界的には(特に欧米で)会社型が主流なのですが、日本は契約型が主流となっています。

この2つの方式の違いは、投資信託という箱・器をどのように作っているのかという違いしかありません。
簡単に言うと、会社型は投資信託そのものが株式会社のような法人として設立され、契約型は投資家と運用会社(ファンドの委託者)と信託銀行等(ファンドの受託者)の間での契約で成り立ったものを指しています。

会社型の場合、ファンドの扱いがほぼ株式と同じになります。
「設立・運営にコストがかかる」・「投資家は議決権を得る」・「口数は無制限に発行できない」などのメリット/デメリットがあります。
本当にファンド=株式会社になったようなイメージだということです。

契約型は投資家と運用会社と信託銀行等の三者契約によって成り立つもので、会社型のような実体はありません。
法律上、信託財産が運用会社や販売会社から完全に分離されるのが特徴で、信託財産が法律で強く保護されることになります。
「設立にコストがかからない」・「投資家は議決権を得られない」・「口数は無制限に発行可能」などのメリット/デメリットがあります。
つまり、会社型と契約型で重きを置いている場所が正反対なんですね。

後は、国柄に合った方の投資信託が選ばれているというお話です。
日本の場合は信託法が強力で資産保護を重視しているきらいがあるので、契約型が主流になっている感じです。

3.契約型投資信託の仕組み

ここからは、日本の主流である契約型投資信託の仕組みについて詳しく見ていきます。

契約型投資信託は、先程さらっと述べたように、投資家と運用会社(ファンドの委託者)と信託銀行等(ファンドの受託者)の間での契約で成り立っています。
図で表すと、以下のような関係になっています。

図1

投資家が直接運用会社とやり取りするわけではないので、間に証券会社等の販売会社が入っています。
各セクションの役割やどんなやり取りをしているのかを順番に解説していきますね。

投資家

ファンドを購入して資金提供する立場の人たちです。
投資信託を利用している人はみな投資家です。

ファンドを運用するための元金は投資家が捻出しているので、投資家にはファンド運用による利益を受け取る権利があります。
ゆえに受益者とも言えます。

ファンドの運用方針・詳細・実績などが載っている目論見書や運用報告書は販売会社である証券会社等が公開しているので、それらの資料に目を通した上でファンドに投資するのかどうかを決定します。
ファンドの売買注文もそのための資金の受け渡しも販売会社が窓口になって全部やってくれるので、投資家としては販売会社とやり取りするだけで全て完結する形になっています

販売会社

販売会社とは、証券会社等(証券会社・ネット証券・銀行・郵便局など)のことです。
多くの一般人はネット証券を利用していると思うので、楽天証券とかSBI証券を思い浮かべてくれれば良いかと思います。

販売会社は、投資家に向けてファンドの募集をしたり、目論見書や運用報告書を公開したり、ファンド運用による分配金の受け渡しをしたりします。
投資家に対しては、投資信託するための総窓口として機能しているのです。

ただ、本当に窓口であって、ファンドの内容を考えているのは販売会社ではありません
投資家に公開している目論見書や運用報告書は、後述の運用会社が作っています。

ちなみに、概念的には投資家→販売会社→運用会社と投資信託用の資金が移動していきますが、実際は販売会社から運用会社に資金は渡らず、次のセクションである信託銀行等に資金を送るようになっています。
なので、厳密には投資家→販売会社→信託銀行等→証券市場の順番に資金が移動していきます。
イメージとしては図1のままで良いとは思いますけどね。

運用会社

運用会社とは、ファンドの内容を考えている会社のことです。
販売会社が投資家に公開している目論見書や運用報告書を作っているのは運用会社なのです。

具体的には、投資対象(株式・債券・不動産など)、投資地域(日本国内・米国・全世界など)、運用方針、手数料(信託報酬など)、分配金の方針、リスク管理方法などをどうするのか考え、目論見書・運用報告書などの書類を作成しています。
運用会社がこれらの書類を投資家との窓口である販売会社に提出して、ファンドの募集を任せているわけです。

販売会社の説明でも述べましたが、運用会社は資金を直接受け取らないことになっています

運用会社は、信託銀行等に対してどの株式や債券を売買するのかという指示を出す立場にあります。
指示だけ、委託のみをするのです。
こうすることにより、不正防止・資産保護をしています。
ファンドを考えた運用会社が資産運用も担っていたら、運用会社の資産と少し混ぜて不正とかし放題ですからね。
この辺りの分業は必要なんですよ。

信託銀行等

信託銀行は普通の銀行とは別物で、信託業務を行うための特別な免許を持った銀行のことです。
三菱UFJ信託銀行とか、三井住友信託銀行なんかが有名です。

また、信託銀行等の“等”が指しているのは、信託銀行と同じ受託者としての役割を担える金融機関のことです。

信託銀行等は、運用会社からの指示に従って資産(株式・債券・不動産・海外資産など)を売買し、信託財産を保管・管理します。
厳密には、信託財産の管理・投資信託の受託業務・年金基金の管理・不動産信託なんかを実行しています。
つまり、信託銀行等が実際にファンドに沿った売買をして資産管理を全面的に担っているのです

こうなっている理由は、法律で決まっているからです。

信託財産は、運用会社や販売会社から完全に分離するルールになっています。
第3者的な立ち位置の信託銀行等が資産を分別管理することにより、不正防止・資産保護をしているというわけです。

ちなみに、基準価額の計算を実施しているのも信託銀行等になっていることも多いそうです。

4.利益の分配と信託報酬

上記の仕組みに則ってファンドの運用をして、その運用によって得られた収益が最終的に投資家に分配されます。
ただ、運用収益が全て投資家に還元されるわけではありません。
理由は単純、販売会社・運用会社・信託銀行等がただ働きになるからです。

なので、販売会社・運用会社・信託銀行等は信託報酬(運用管理費用)を受け取っています。
販売会社はファンドの販売・説明・注文受付の対価、運用会社はファンド運用の指示やファンド設計の対価、信託銀行は資産保管・管理の対価といったところですね。

投資信託に実際にかかる手数料は購入時手数料(販売手数料)・信託報酬(運用管理費用)・信託財産留保額などがありますが、信託報酬以外は過去のファンドの解説記事で充分にまとめてありますし、ファンドの運用における手数料と考えると信託報酬がほぼ全てを占めているので、ここでは信託報酬について少し深掘りしていきます。

他の信託コストも気になる方は、以下の記事を参照してください。

【資産運用の手引き】 投資信託とは何なのか?ファンドとは何なのか?
家庭を築いて子供が何人欲しいだとか、とにかくお金を稼ぎたいだとか、誰しも将来を夢見ることはあると思います。ただ、どんな願いがあるにしろ、この世の中では“お金”が大切になります。そのために、貯金をしたり、保険に入ったり、投資をしてみたり、色々とやり繰りしなければならないことがあるんですよね。そんな人生設計の知識が関係するファイナンシャルプランナー(FP)について紹介していきます。今回は投資信託とは何なのか?ファンドとは何なのか?についてです。

信託報酬は、投資家が直接支払うのではなく、信託財産から毎日自動的に差し引かれます。
信託報酬は信託財産から捻出されますので、総資産額から信託報酬が差し引かれることになり、基準価格がわずかに下がります。
その為、実際は見えないコストとして毎日少しずつ基準価格は下げられているのです
信託報酬は年率0.1%や0.15%という具合に記載されているので、長期保有をすればするほどジャブのように効いてくるわけです。

こんな仕組みになっている理由は、投資信託は共同運用だからです。
仮にファンドの契約者が1万人居たとして、その全員に一々請求していられるかという話です。
計算が面倒で非効率なのは目に見えているでしょう?
だったら、信託財産から差し引けばファンドの契約者それぞれの投資資金に対して同じパーセンテージで手数料を取ることになり、公平性が保たれるというわけです。

以上、会社型/契約型投資信託の仕組みと信託報酬・手数料についてでした。