今回は、「プリント基板業界におけるEQ」についての説明です。
1.初めに
本ブログでは、プリント基板に関わる初歩的な用語・基板製造工程で出てくる用語・基板層構成の関連用語など、様々な用語についてまとめてあります。


これだけでも結構な種類の用語があるのですが、少し踏み込むと追加で知らない用語が出てくることは基板用語に関わらずよくあります。
今回は、プリント基板業界におけるEQとは何なのかを解説していきます。
2.この用語を見かけた経緯
この用語を見かけたのは、プリント基板の調達Gの方からもらったメールでした。
何の前触れもなく「基板を製作しているメーカからEQが届いたので、内容を確認して署名をお願いします。」という文面のメールが届きました。
そのメールの添付資料であるEQを見て何となく何を指しているのかは理解できたのですが、一体何の略称なのかがわからなかったんですよね。
だからこうしてまとめることになったわけです。
それに、EQは頻繁に届くようなものでもないので、まとめておかないとEQが何なのかさえ忘れてしまうのでね…。
ちなみに、私がEQと言われて真っ先に思いつく用語は音響業界のEQです。
イコライザー[EQualizer]の略称で、特定の周波数帯域を増幅・減衰することで音質を調整する機能やそれを行う機器のことを指しています。
一応音響機器の電気設計者なので、他と被る略称は混乱の元なのです…。
3.プリント基板業界におけるEQ
さて、本題です。
プリント基板業界におけるEQとは、[Engineering Query]の略称です。
[query]とは、[問い合わせる・尋ねる]という意味の英単語で、クエリと読みます。
[question/質問]の亜種だと思ってくれればいいです。
つまり、エンジニア向けの技術分野に関する質問や問い合わせがEQです。
技術分野で問い合わせるので、プリント基板以外にもソフトウェア開発などの分野でも用いられる用語のようです。
プリント基板業界におけるEQの場合、基板製造会社から「このように処理したけど問題ありませんか?」といった質問事項・確認事項が羅列されているので、項目ごとに技術者目線で回答をすることになります。
設計側には設計側の、製造側には製造側のルールがあるので、製造側のルールで加工方法を一部変更したり、シルク表示を追加することは割とあるんですよ。
なので、設計側と製造側で仕様の食い違いが出ないようにすり合わせをするために、EQという形で技術者の承認をもらおうとしているわけです。
EQの確認としては、以下のようなものがあります。
- ドリル径やランド径の変更提案
- Vカットやルーター加工などの基板外形加工処理方法
- シルク印刷の追加・位置調整
- 製造上の制約による一部パターン修正の提案
このような変更・提案に対して、技術者が許容できる内容なのか、はたまた修正が必要なのかをEQに記入して、返信することになります。
以上、「プリント基板業界におけるEQ」についての説明でした。


