【基礎から学ぶトランジスタ】 エピタキシャルトランジスタとは?エピタキシャル成長とは?

電気電子
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私たちの身の周りにある電子製品には、様々な電子部品が使用されています。
そんな中でも、特に根幹的な部分に使用されている重要な部品として、トランジスタという部品が存在します。
何かしらのICが存在したのなら、トランジスタはほぼほぼ使用されています。
本記事では、そんなトランジスタの種類・構造・特性などについてまとめてみました。

今回は、「エピタキシャルトランジスタとエピタキシャル成長」についての説明です。

1.初めに

ユニポーラトランジスタ(FET)には、JFETのnチャネル型やMOSFETのエンハンスメント型/デプレッション型など、様々な種類があります。
それに対してバイポーラトランジスタ(一般的なトランジスタ)は、主に耳にするのはnpn型/pnp型の差くらいな気がします。
なのですが、ある仕様書を閲覧していると、エピタキシャルトランジスタというものが出てきたんですよね。

ということで、今回はエピタキシャルトランジスタとは何なのかを簡単にまとめてみました。
詳しくまとめようとするとトランジスタを製作する側の踏み込んだ視点での話になってしまうので、ここでは本当に触りの部分のみ解説していきますので、ご承知おきください。

2.エピタキシャルトランジスタとは?

エピタキシャル形トランジスタとは、単結晶基板の上に基板と同等で高品質な結晶層を成長させて作られる高性能なトランジスタのことです。
エピタキシャル型トランジスタとも呼ばれます。

高性能とは、具体的には以下のような性能を指しています。

  • 高周波での動作が安定する。
  • 高い耐電圧性がある。
  • 高速スイッチングに対応している。
  • 酸化膜で保護されるので、信頼性が高い。

つまり、高機能で大電力用途に適したすごいトランジスタというわけです。(小並感)

一般ユーザーとしては、これだけ知っていれば良いかと思います。
以降は蛇足というか、『そこまで知っておく必要はないけど、一応まとめておこうか』という感じです。

3.エピタキシャル成長とは?

エピタキシャルトランジスタは、エピタキシャル成長と呼ばれる技術を使って製作されます。

エピタキシャル成長とは、単結晶基板上にその基板と同じ面方位を持った結品を成長させる技術のことです。
この技術を使って、エピタキシャルトランジスタの場合はエピタキシャル層を形成し、その上に一般的なnpn/pnpのトランジスタの構造を作り上げています。
詳しい仕組みは置いといて、一般的なトランジスタだと層を形成するための抵抗値の制御が難しいけど、基板と同じ結晶体を形成できるエピタキシャル成長を利用すれば綿密な抵抗値の制御ができると思ってください。
生成精度が上がるので、その分理想的な個体が作れるのです。

そんなエピタキシャル成長を利用したトランジスタなので、エピタキシャルトランジスタと呼ばれているわけです。
その為、エピタキシャル成長を利用しているのはトランジスタだけとは限りません。
他の何らかの部品でエピタキシャルと出てきたら、『同じ技術を以って精製されてるんだなぁ』と思っておきましょう。

ちなみに、エピタキシャル[epitaxial]とは、ギリシャ語の[epi(~の上に)]という意味の接頭辞が[taxis(配列させること)]にくっついた言葉です。
単結晶基板“の上に”その基板と同じ結晶を新しく“配列させている”でしょう?
名称はそのまんまなんですね。
まあ、ギリシャ語なんて知らないから結びつかないんだけどさ。

以上、「エピタキシャルトランジスタとエピタキシャル成長」についての説明でした。