【基本がわかる用語解説】 OCPとは?OVPとは?2つの略語の違いについて解説!

用語
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普段使いしているけどよくよく考えると説明が難しい単語ってありませんか?
この記事は、私が疑問に感じた用語について調べてまとめたものとなっています。
イメージ重視で『ああ、そんな感じか』と理解したい人向けです。

電気分野において、OCP・OVPという似た名称ですが意味が異なる略語が存在しますので、まとめて解説します。

1.初めに

わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。

残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。

なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。

2.OCPとは?

OCPとは、[Over Current Protection]の略称です。
直訳すればわかる通り、過電流保護のことです。

保護対象は電源です

電源には発生させる電圧の上限、流せる電流の上限が存在します。
なので、接続する負荷と照らし合わせて、ある程度のマージン(余裕)を持った電源を選定するのが普通です。

なのですが、負荷側の回路の短絡などにより想定していない大きな電流が回路に流れることがあります。
そんな時に電源側の回路を保護する機能がOCPです。

具体的には、出力定格電流を超えてしまうような負荷が接続された場合、電源の出力電圧及び出力電流が制限されるようになります。

3.OVPとは?

OVPとは、[Over Voltage Protection]の略称です。
直訳すればわかる通り、過電圧保護のことです。

過電流保護がOCPで、過電圧保護がOVPなのです。

回路を構成する部品には、各々定格というものが存在します。
定格とは、安定した使用をするための使用条件の限度のことです。
要は、「何Vの電圧ならかけても大丈夫」・「何Aの電流なら流れても大丈夫」といった内容を表しています。
こうして決められている定格を超えて使用していると故障に結びつくので、普通は定格内で使用できるように回路が設計されています。

なのですが、外部からのサージ電圧やデバイスの異常などによって定格を超える電圧が印加されることがあります。
そんな時に負荷側の回路を保護する機能がOVPです。

過電圧をICが感知したらFETを使って負荷を強制的に切り離したり、バリスタやツェナーダイオードを使用したりと、色々なタイプのOVPが存在します。

OVPは電源に繋がっている負荷側の回路の保護を目的としていましたが、OCPは逆に電源自体を保護することを目的としています。
似た用語ですけど本質は違うんですね。

4.まとめ

OCPとは、接続回路の短絡などによって過電流状態になった際に電源を保護する機能のことです。
OVPとは、外部からのサージ電圧やデバイスの異常などによって過電圧状態になった際に回路を保護する機能のことです。
OVPは電源に繋がっている負荷側の回路の保護を目的としており、OCPは逆に電源自体を保護することを目的としています。

以上、「OCPとOVP」についてでした。