【基礎から学ぶモータ】 そもそもモータとは何なのか?DCモータ・ACモータなどの分類について解説!

電気電子
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小学校の化学の授業なんかで、モータを取り扱ったことはありませんか?
私は、電池と繋いで回転させるという実験をしていた記憶があります。
ただし、何となく電気を流せば回転する装置以上の説明はされないので、その構造や種類についてはあまり知られていないかと思います。
本記事では、そんなモータに関する情報をまとめてみました。

今回は、「モータとは何なのか」についての説明です。

1.モータとは?電動機とは?

モータ[motor]とは、電気的なエネルギーを機械的なエネルギー(回転などの運動エネルギー)に変換する装置のことです。

電気エネルギーで動く機械なので、電動機とも呼ばれます。
逆に、機械的なエネルギーを電気的なエネルギーに変換する装置のことは発電機と呼びます。

工場見学の映像などで、モノを掴んで移動させる機械を見たことはありませんか?
あれらの機械の動作は、モノを掴む際に垂直方向に移動し、移動させる際に水平方向に移動しています。
色んな方向に移動しているんですね。
このような機械の動力源に使われているのがモータです

モータというと回転しているイメージがあるかと思いますが、その回転を利用することで直線運動も再現できます。
なので、モータを複数使用することで、垂直方向や水平方向への移動を可能にさせているのです。

電気でモータが動くわけですが、電気的なエネルギーがそのままダイレクトに機械的なエネルギーに変換されるわけではありません。
必ず熱エネルギーという形で損失(ロス)します
この損失を如何に抑えるかがモータ設計の課題となります。

図1

ちなみに、モータ系の知識は電磁気学の理解が必須です。
本ブログでは「基礎から学ぶコイル」というシリーズ(?)をまとめているので、詳しい説明が必要な場合は都度リンク先を確認してください。

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2.モータの種類

モータには様々な種類が存在し、大まかな分類は以下のようになっています。

図2

種類によっては構成は異なるものの、磁石の引力・斥力を利用して回転させているという点は共通しています。
詳しい構造や動作原理に関しては各々まとめていくので、ここでは基本的な特徴について簡単に説明していきます。

電磁力モータ

図1に示したように、モータ内部に磁石とコイルが入っていて、電気エネルギーを供給すると電磁力を発生させるモータです。
簡単に言えば電気を供給すると応力が発生するわけですので、結果的に電気エネルギーを機械エネルギーに変換することを可能にしています

磁石やコイルの使い方の違いで、DCモータ・誘導モータなど、様々な種類のモータが開発されています。
一般的なモータはこの電磁力モータを指していることが大半です。

種類としては、回転型リニア型が存在します。
回転型はその名の通り回転軸を持ったモータで、リニア型は回転軸を持たずに直線運動をするモータを指しています。

[lenear]は[線形]という意味なので、実はリニア型もその名の通りのモータだったりします。
リニア型は、回転型を直線状に引き延ばしたような構造になっています。

電気力モータ

静電モータ(電荷の吸引・反発の特性を利用して動作するモータ)や超音波モータ(超音波振動を利用して摩擦力により動作するモータ)のような、一般的なモータである電磁力を利用したモータとはエネルギー変換の原理が全く異なるモータのことです。

DCモータ

その名の通り、直流電源(DC)を供給することで動作するモータです。
乾電池で動くタイプも存在し、主に小型のモータとして使用されます。
また、非常に高性能です。

大きな分類としては、ブラシという消耗品を使用しているブラシ付きDCモータと、ブラシを使用していないブラシレスDCモータの2種類が存在します。

誘導モータ/非同期モータ

交流電源(AC)を供給することで動作するモータです。
単相交流で動くタイプもあれば、三相交流で動くタイプも存在します。

固定されたコイルに回転することが可能な導体(鉄やアルミニウムで構成されている)が囲まれた構造になっていて、コイルに交流電流を流した時に発生する磁界に引っ張られる形で導体が移動する仕組みになっています。
電流の流れる向きによって発生する磁界を変化させて回転磁界を作り出すことが可能なので、回転磁界につられて導体も回転することになります。
つまり、回転磁界に誘導される形で導体が回るので、誘導モータという名称になっているのです

その為、回転磁界の回転速度よりも導体の回転速度は若干遅くなります。
このことから、非同期モータとも呼ばれます。

構造が単純で、安価で大型なモータとして使用されます。

ステッピングモータ/パルスモータ

パルス信号に合わせてステップ動作するモータです。
パルスモータとも呼ばれます。

回転角度が入力パルス数に比例するので、パルス信号の周波数が高いほど精密な動作をすることができます。

他のモータは連続的に回転しているのですが、ステッピングモータは1パルスで決まった角度だけ動作するので、断続的な回転をすることになります。
その為、位置合わせのような精密操作には向いているのですが、回転速度を上げるのが難しい構造になっています。

身近な使用例はアナログ時計の秒針です。
秒針は、1秒経過するごとに決められた角度だけ動くでしょう?
あれは、1パルスで6°(60秒で360°)回転するステッピングモータを使用しているのです。

ACサーボモータ/同期モータ

誘導モータと同じく、交流電源を供給することで発生させた回転磁界で動作するモータです。
大きな違いは回転する物体で、誘導モータは金属が回転しましたが、ACサーボモータは永久磁石が回転します
この違いにより、ACサーボモータの場合は回転磁界の回転速度と永久磁石の回転速度が一致するようになります。
つまり、動きが同期されます。

このことから、同期モータとも呼ばれます。

以上、「モータとは何なのか」についての説明でした。