今回は「プラスチック(合成樹脂)」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります。
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。
2.プラスチック(合成樹脂)とは?
プラスチックとは、合成樹脂のことです。
樹脂とは、樹木から分泌される粘着性の樹液が固まった物質のことです。
つまり、字面通り樹木から採取可能な脂みたいな物質なので樹脂と呼ばれていました。
ただ、それは本来の樹脂の話です。
樹脂には天然樹脂と合成樹脂という分類があります。
天然樹脂は樹木から採取します。
一部動物の骨・虫・鉱物などから採れるものもありますが、総じて自然物から作られます。
それに対して合成樹脂は、石油などを原料として人工的に樹脂のようなものを生成しています。
樹脂みたいなもので、樹脂ではないのです。
この合成樹脂のことをプラスチックと呼んでいるのです。
ちなみに、安価で使い勝手が良いので合成樹脂が使われている場面は多いです。
プラスチックは英語で[plastic]と書きます。
意味は[可塑性の]です。
可塑性とは、力を加えると変形し、力を取り去っても元の形に戻らない性質を指します。
プラスチックはその語源通り可塑性が関係してきます。
プラスチックは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に分類されます。
熱を加えると軟らかくなって、冷えると硬化します。
そして、冷えた後にもう一度熱を加えると軟らかくなります。
熱を加えさえすればずっと可塑性を保つことができる合成樹脂ということです。
その為、リサイクルに向いています。
ポリエチレン・ポリウレタン・ポリエチレンテレフタレート・ポリ塩化ビニルなどが熱可塑性樹脂に当たります。
製品としては、ビニール袋・ビニールテープ・ペットボトル・スポンジなど、身の回りにいくらでも存在します。
プラスチックの大半(8~9割)は熱可塑性樹脂だと思ってください。
熱を加えると軟らかくなって、そのまま熱を加え続けると硬化します。
そして、冷えた後にもう一度熱を加えても軟らかくなりません。
熱を加えると可塑性を持つものの、一度熱を加えると硬化してしまう合成樹脂ということです。
一度成形したら熱で形が変わって欲しくないものに使用するわけですね。
そんな特性を持つ為、熱硬化性樹脂は耐熱性が高いです。
つまり、同じプラスチックでも熱硬化性樹脂はリサイクルできません。
フェノール樹脂などが熱硬化性樹脂に当たります。
製品としては、接着剤・調理器具・自動車用品などが該当します。
3.まとめ
プラスチックとは、合成樹脂のことです。
樹脂と付いていますが、人工的に生成した樹脂のようなものを指しています。
プラスチックならなんでもリサイクル可能ではないという点には注意しましょう。
以上、「プラスチック(合成樹脂)」についてでした。