【基礎から学ぶ基板】 パターン幅とクリアランスの基本的なパターン設計ルールについて

電気電子
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私たちの身の周りには、電気で動く製品が多々存在します。
そんな製品の機能は、内部に組み込まれている“プリント基板”というものによって決められています。
今回は、そんなプリント基板についての知識を、1から調べ直してわかりやすくまとめてみました。

今回は、「パターン幅とクリアランスの基本的なパターン設計ルール」についての説明です。

1.初めに

回路図を作成したら、その回路を実際に実現するためにプリント基板のパターン設計を実施することになります。
なのですが、そのパターン設計のルールは所属会社によって細部が異なるでしょうし、個人がそれまで培ってきた知識・経験から『こうした方が良い』という見解があるでしょう。

私は回路設計・検証が主な業務なのでパターン設計を担当したことはありませんが、パターン設計依頼をする際にプリント基板を設計するための基準の資料を目にする機会はあります。
ただ、こう言った基準書って大体見づらいんですよね。
パターン設計に迷った時に参照すべき資料なので非常に細かいところまで網羅されていることが多く、情報量が膨大なことが多いんですよ。

そこで、パターン設計をしないまでも知っておくべきポイントをいくつかまとめておこうと思い、本記事を作成してみました。
あくまで、私にとっての基準ですので、一つの目安としてお考えください。

ということで、今回はパターン幅クリアランス(隙間・間隔)に絞ったパターン設計ルールについて見ていきます。

2.パターン幅とクリアランスの基本的なパターン設計ルール

以降に個人的なチェックポイントをまとめていきますが、これらのポイントは最も採用されているであろうガラス・エポキシ基板(通称ガラエポ基板)に関するものとなります。
紙フェルール基板などでは考え方が違ってくる可能性がありますので、注意してください。

ガラエポ基板が何なのか知りたい場合は別途まとめてありますので、以下の記事を参照してください。

最小パターン幅と導体間隔

基本的には、パターン幅0.15mm、導体間隔も0.15mm確保することが多いです
やむを得ない場合に限り、各0.1mmとしていることもありますが、何も言わなければ信号ラインなんかはほぼほぼ0.15mm幅になっています。

基板端付近のパターンの留意点

基板端付近はPCB組立時にストレスがかかりやすい部分なので、基板端とパターンの間に充分なクリアランスを設けるか、パターン幅を太くする必要があります。
基本的には、基板端~導体パターンのクリアランスを最低0.5mm確保することで安全を確保するように推奨されています

この0.5mmという数値はUL規格で規定されています。
ただ、あくまで推奨値ですので、基板メーカによっては最低0.25mmとなっている場合もあるそうです。
私は寧ろ安全性を考慮してマージンを設け、最小値を1.0mm、推奨値を1.5mm程度としているルールの方がよく見かけます。

ただし、これは標準的な場合の話で、パターン幅が1mm程度に太ければクリアランスを0.5mm程度にもう少し縮めることもできますし、パターン幅が0.15~0.25mm程度に細ければクリアランスは2.0mm程度にもう少し広げる必要が出てきます。
要するに、『パターン幅が細いとそれだけストレス耐性が落ちるから余分にクリアランスを取るようにした方がいいよ』ということです。

回路設計視点でノイズ対策にパターン幅を太くしたいなどの何かしらの要望が無い限りは、1.5mm程度のクリアランスを設ける程度に意識しておけば安全かと思います。

Vカットと導体のクリアランス

基板端がVカットになっていた場合、Vカットの中心から最低1.0mm程度のクリアランスを設けることが推奨されています。

ミシン目と導体のクリアランス

基板端がミシン目になっていた場合、ミシン目の中心から最低2.0mm程度のクリアランスを設けることが推奨されています。

Vカットよりもクリアランスが延びているのは、ミシン目の方が割るときに掛かる応力が大きいからなのではないかと思っています。
Vカットの方が簡単に折れますからね。

基板外部品と導体のクリアランス

基板はねじ止めしたりと固定するものですし、基板の近くに別の基板や部品が位置したりということはよくあります。
そんな基板外に存在する金属部品があった場合、導体とのクリアランスは最低限2.0mm程度は確保した方が良いです

このクリアランスに関しては、安全規格上でしっかり規定されていることがあるので、あくまで目安だと思ってください。

4層基板の内層について

プリント基板の種類としては、4層基板がよく用いられます。
その際、内層となる第2層/第3層は、片方をGNDベタパターンとし、もう片方を電源用パターンとするのが一般的です
GNDと電源のどちらを第2層/第3層にするのかは特に決まっていません。

内層ベタパターンにすることでICなどの放射ノイズを抑えたりすることができるという利点があるので、4層で基板を作ることになると、ほぼほぼこの構成に勝手になります。

第2層/第3層に信号パターンを設けることも可能ではあるのですが、その場合は最小限に留めるようにしておきましょう。

以上、「パターン幅とクリアランスの基本的なパターン設計ルール」についての説明でした。