【基礎から学ぶロードセル】 ロードセルの配線と注意点

電気電子
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身体測定や健康診断で、体重を測る際に体重計に乗りますよね?
体重計のように“荷重”を測定する装置は、身の周りに結構存在します。
このような荷重を測る装置は、総称としてはロードセルと呼ばれています。
本記事では、そんなロードセルの構造や原理について、詳しく解説していこうと思います。

今回は、「ロードセルの配線と注意点」についての説明です。

1.ロードセルの接続先と注意点

ロードセルから出力される信号はせいぜい10mVや20mV程度しかありません
この小さすぎる信号はそのままでは計測器で受け取ることができませんので、信号を扱いやすい電圧まで増幅する必要があります。
その為、ロードセルはまず増幅器(アンプ・AMP)に接続された上で計測器に繋がっています
増幅器内蔵型の計測器もあったりするので見かけ上増幅器が存在しないことがありますが、どこかしらで信号が増幅されています。

ただ、ロードセルは小さな電圧の中で分解能に応じた細かい差を検出して測定を行っているので、増幅器を通すと多少の誤差やノイズ成分まで増幅されてしまいます
なので、計測器には高精度・高分解能に加えて高いノイズ耐性が要求されます
使用環境が劣悪だった場合は必要な信号のみ取り出すためのプロセスなんかも必要になります。

上記のような理由により、ロードセルと測定器を繋ぐケーブル配線に関しても注意する必要があります。

具体的には、ノイズを発生しやすい電源線とのクリアランス(距離)を意識したり、なるべくシールド線を使用するといった対策を取ります
PCBのパターン設計やケーブルの設計でよくある対策ですね。

2.ロードセルの接続線

ロードセルとその接続ケーブルは、電源用が2心、信号用が2心、FGが1心という5心の構成が一般的です
ホイートストンブリッジ回路に電源を供給する線が2本、渡り部の電圧を測定する線が2本、接地用の線が1本という構成ですね。

ここに2心を追加してより高精度になるようにしたリモートセンス方式というものもあります。
センシング・リモートセンシングと書かれていたらリモートセンス方式を指していて、FGを含めて7心の構成となります
リモートセンス方式で追加される2心は電源用の2心と同じ箇所に繋がります
リモートセンス方式はこの2心を使ってリアルタイムで印加電圧の監視を行い、温度変化や接続線の抵抗値によって発生する印加電圧の誤差を補正しています

ロードセルの種類によって違いがありますが、電源用と信号用の線の表示名は様々です。
ブリッジ電源/ブリッジ出力のような書き方をされていれば前者が電源用で後者が信号用だとわかりますが、プラスとマイナスの表示しかされていない場合ABCDEという記号で表してある場合などがあります。
実際に、私はロードセルの取扱説明書にプラスとマイナスの表示とABCDEという記号しか書いてないことがあって困惑したことがあります。
大体ロードセル用の計測器などもセットにして売りに出そうとしている企業だらけなので、計測器側のどこにロードセルのリード線を接続するかの指示は書いてあっても詳細までは記載されていないことがあるんですね。
計測器側の取扱説明書に詳細が書かれていることもあるので、ロードセルの取扱説明書を読んで内容が不十分だと思った場合は試しにセットで使用することを推奨されている計測器の取扱説明書も読んでみるといいかもです。

ホイートストンブリッジ回路に繋がっている電線位置と各信号の表示名の一例を載せておきます。
使ったことがあるor調べたことがあるロードセルのデータシートで見かけたものの詰め合わせです。
図1と照らし合わせてみてください。

電源+側
A、ブリッジ電源(+)、EXC+、+

信号出力-側
B、ブリッジ出力(-)、SIG-、-

電源-側
C、ブリッジ電源(-)、EXC-、-

信号出力+側
D、ブリッジ出力(+)、SIG+、+

シールド
E、シールド

リモートセンス+側
F、リモートセンス(+)、SEN+、TEDS(+)

リモートセンス-側
G、リモートセンス(+)、SEN-、TEDS(COM)

図1

ちなみに、信号と電線色はメーカごとに決められているようです。
逆に言うと、メーカごとに信号と電線色の組み合わせが異なるので、電線色から信号を判断する場合はメーカに注意する必要があります

一例を以下に示します。

メーカABCDE
オリエンテック
フィリップス
共和電業

以上、ロードセルの配線と注意点についての説明でした。