今回は「セラミックス」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
その対策として、本ブログでは記事中に登場する一部の用語(※よくある青字下線表示をしてある)をクリックすると、別途その用語についてまとめた記事へ移動させるような形式を取っています。
そのまとめ記事の一部が本記事となります。
その為、まとめてある内容は基本中の基本で、『おそらくこんな意味なんだろうな』と理解してもらうのを目的としています。
わかりやすくがモットーです。
なので、難しい言い回しは極力避けますし、形式ばった書き方だと拒否反応が起きる方もいそうなので言葉遣いもゆるゆるにしていきます。
用語の一覧は本ブログトップの「用語集」というボタンから閲覧できるので、他にも気になる用語があったらそこを覗いてみてください。
2.セラミックスとは?
セラミックス[ceramics]とは、非金属無機質固体材料であるセラミックを原料として人為的に成形した製品のことです。
非金属無機質固体材料と言われてもよくわからないと思うので、純粋な金属材料と有機材料(プラスチックや木材など)以外の固体材料全てだと思ってください。
非金属元素で構成されている材料か金属元素と非金属元素の化合物材料を指しています。
具体的な製品としては、セメント・ガラス・陶磁器などが挙げられます。
セラミックスは、耐熱性・断熱性・低膨張性・耐摩耗性・耐絶縁性という具合に、数多くの耐性を持っています。
反面、加工時間・コスト・脆弱性が課題となっています。
硬いけど脆いんです。
セラミックの語源はギリシャ語の[keramos,keramion(粘土を焼き固めたもの)]と言われています。
なので、昔ながらの素焼きはセラミックスと言えます。
このような自然の天然材料を使用したものをオールドセラミックス(※1)と呼びます。
それに対して、高純度に精錬された人工材料を使用して、精密に制御した工程において製造したものをファインセラミックス(※2)と呼びます。
なので、セラミックスと言っても、原料や製法が全く異なるものが存在します。
その辺りも関係しているのか、セラミックスの定義は国によって異なる場合が多々あります。
まんまオールドセラミックスを指している場合もあれば、材料に関してはファインセラミックスを指しているような場合もあります。
ややこしいですね。
オールドセラミックスとは、セラミックスの内、粘土などの天然材料を原料としたものを指しています。
つまり、古典的・伝統的なセラミックスだからオールドセラミックスと呼んでいるわけです。
オールドを”古い”とか”時代遅れ”という意味合いで捉えないように注意しましょう。
「オールドセラミックス=職人さんが手塩にかけて作っている土器」のようなイメージを持っておくと良いんじゃないかな?
ファインセラミックスは、人工材料を混合・粉砕して、精密に制御した工程において製造します。
材料も工程もすごい人工的になります。
セラミックス以外にも言えるのですが、材料の混ざり具合が不十分だったりするとモノは壊れやすくなります。
なので、しっかりと材料が均一になるように混合・粉砕するようにしているんです。
そうして焼き固めたものを製品に適した形になるようプレス機などにかけて製品の形を作っていきます。
この成形部分でも精密な制御が必要になります。
その結果、従来のセラミックス耐性に加えて、耐食性・耐薬品性なども追加されます。
要は、時代を経てより高性能化させたセラミックスがファインセラミックスというわけです。
そんな訳で、性能が高く多種多様な成型方法があるので、半導体・車・医療などの様々な分野でファインセラミックスは使用されています。
3.まとめ
セラミックスとは、非金属無機質固体材料であるセラミックを原料として人為的に成形した製品のことです。
以上、「セラミックス」についてでした。